
Aさんを受け入れるのは札幌を拠点にグループホームなどを運営する「ギルドグループ」です。
住む場所がない出所者や生活困窮者に住居や医療を提供しています。
三木麻子代表が「刑務所を出所していくところがなくてそれがやはり再犯につながってしまうっていうところで、何か出所した後に手を差し伸べることはできないかなというところから始めた」が経緯を教えてくれました。
もともとは高齢者向けの訪問介護を行っていましたが、現在では札幌市内を中心に250人以上の出所者を受け入れています。
利用者の多くはギルドグループが所有するアパートで暮らし、職員が部屋を1日2回訪問して、薬を渡したり買い物を手伝ったりしています。

利用者の生きづらさは様々です。
ギャンブル中毒だという60代の男性は「すっからかんになるまでお金もなくなったし、自尊心というのですか、そういうものもなくなっちゃったし。自分はくずだなって、そういうふうに思っていましたよ」と話します。
ギャンブルで金が尽き、路頭に迷ってギルドを頼ったこの男性は今、独り立ちを目指して就職活動に勤しんでいます。
「その会社から電話がありまして、明日また再度面接をいたしますと」
そんな男性をギルドグループの輪島有人さんが励まします。
「よかったですね、それはよかったです」
「過去に何回か落ちているから。トラウマ的になっているところもあるし」と男性が話すとさらにこんな言葉をかけました。
「そこはね、ちょっとうまく、お互い支え合って克服して。ちゃんと働ければ一番いいことなので。何かあれば都度僕らに相談していただければ」
札幌刑務所を出所したAさんも、札幌市内のアパートで穏やかに暮らしているといいます。刑務所での対話の経験は、出所後にも生かされていると三木代表は話します。
「ちょっとわがままも出てきていますけど。お金くれとか。あれはいやだとか、この人はいやだとか、いろいろなわがままは出ていますね。ただやっぱり1つ1つ問題を話し合って一緒に解決していってあげるとまた穏やかに戻るので。暴れることもないですし、暴言もないですね」
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