2026.05.08

暮らす

【クマ予報2026】札幌で出没リスクが高いのはどこ?理由は?専門家らの分析まとめ④

札幌市はどんな対策をしているのか

2025年の傾向からリスクを洗い出した札幌市は、3月末までの間に、春に向けて対策を進めてきました。

藻岩山周辺と、豊平区羊ヶ丘に近い白旗山周辺とでは、「春期管理捕獲事業」を行いました。住宅地へのクマの出没を防ぐことと、ハンターの育成を目的に、北海道庁が進めている事業です。

積極的にクマを駆除したかつての「春グマ駆除」とは違い、むやみに駆除をしているわけではありません。札幌市では現場調査などに基づいて、対策が必要なクマがいる場所を絞り込み、そこの人の利用頻度も考慮して場所を決めています。

すべてのクマを捕獲することは目的にしていないため、人の利用が少ない山の奥には、人と距離をとって暮らしているクマがいることも、調査で把握しています。
その上で、出没エリアが広がりすぎているため、その拡大をくいとめ、クマの生息エリアを奥山へ押し戻そうとする考え方です。

札幌市中央区・2026年3月

捕獲以外の対策もしています。たとえば、「ヒグマ対策重点エリア」内に位置する、札幌市中央区の円山西町には、クマ対策用のごみ箱を設置しました。
クマは器用で単純な扉は開けることができますが、このごみ箱は、取っ手に指を入れて押してから引っ張る、という人の手でないと難しい動作が必要です。

藻岩山周辺ではクルミの伐採を行いました。クルミはクマの好物で、クマを引き寄せたり、定着させたりする原因になり得ます。自然環境も大切なのですべては伐採しませんが、住宅地への出没リスクなどから優先すべき場所を考えたといいます。

白旗山と藻岩山を中心に、登山者への注意喚起もしたいと話していました。

清尾さん(札幌市中央区円山西町でのヒグマ勉強会・2026年1月)

札幌市環境共生担当課係長の清尾崇さんは、1月に開かれたヒグマ勉強会で、こう話していました。
「出没エリアが広がっている中で、捕獲も必要なことだとは思います。ただクマが捕獲されて『よかったね』で終わると、また次のクマが出て来る。必要な捕獲はしながらも、また次のクマが入ってこないための対策をする、それを並行してやっていかないとクマ問題の解決にはつながらないと思っています」

この勉強会が開かれたのも、ごみ箱を設置した円山西町です。町内会が自ら学び、話し合う機会を継続的に作っていて、ごみ箱についても設置場所の検討や住民への周知などに主体的に関わってきました。
自治体の対策はもちろん必要ですが、住民も参加していくことで、より「クマに強い地域づくり」が進められます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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