2026.05.08

暮らす

【クマ予報2026】札幌で出没リスクが高いのはどこ?理由は?専門家らの分析まとめ④

なぜこの2カ所なのか

第1回・第2回の記事で解説したとおり、キーワードは「DNA」と「定着しているメス」です。

札幌市内の山林でのヘアトラップ調査。自動カメラで撮影(画像提供:札幌市)

札幌市では出没現場の調査や、山の中に設置した「ヘアトラップ」(木に体をこすりつけるクマの習性を利用して、クマの毛を採取するもの)を通して、クマのDNAを収集しています。

そのデータ分析から、三角山~藻岩山周辺と豊平区羊ヶ丘周辺に、定着しているメス/親子のクマがいることがわかっています。

ただ、EnVision環境保全事務所の中村秀次さんは、「すごく恐ろしいクマがいる、ということではない」といいます。
「基本的に、『クマ=危険』ではありません。出会ったら必ず急に襲ってくるような動物ではありません。豊平区で私たちが気にしているクマも、人に出会って向かってきたりする様子は今のところ確認されていません」

その上で、「怖いのは、『人を襲うとエサが手に入る』『人里に行くとエサが手に入る』とクマが学習してしまうことです。山際で生ゴミを放置したり、食べものの入ったカバンを置き去りにしたりすることは避けてほしいです」と話します。

札幌市豊平区羊ヶ丘・2025年11月。クマの足跡(札幌市提供)

豊平区羊ヶ丘周辺では、2025年にクマの出没情報が複数寄せられていますが、時間帯が夕方や朝方であったり、道路ではなく水路を利用して移動していたりと、まだ人目を避けている様子が感じられます。作物を育てている畑もありますが、電気柵など対策をしていることもあり、被害は確認されていません。

ただ、「気にしている」理由は、人の生活エリアに近づきすぎていることです。
人が働く事務所の近くや、バス停の近くなどで目撃されていて、国道36号線に近づいてきています。それが単発ではなく、継続的に出没情報が寄せられているため、「定着されるのは見過ごせない」と気にかけています。

このエリアは、10年ほど前までは定着しているメスのクマはまったくいなかったといいます。ただ、山から緑がつながっていて、ときどきオスのクマが移動で使っているルートであることはわかっていました。分布が拡大するにつれ、そうした場所にも定着するメスがでてきてしまっています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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