車いすで各地を回るとき、中さんは必ず、集まった応援金を、障害のある子どもや引退した介助犬の支援などに寄付しています。
「障害がある子どもたちがスポーツに限らず、チャレンジするときに、これがあったらできるのにというものを。『誰か助けて』と手を挙げた子にあげたい」のだといいます。
「特別な車いすがなくても、色々なことができる」
そんな姿を見せるため、生活用の車いすにこだわって挑戦を続けています。
「車いすを漕いでいる時、上り坂なんて、ずっと下を向いている。下を向いている時に『がんばれ』と言われたら顔を上げるでしょ。『どうも』というときは、しかめっ面はできない。だから辛くて下を向いている時は、上を向いた方が良いと思う」
そして挑戦も折り返し地点、走行距離569km。
熊本城を始め、からし蓮根や馬刺しなどが有名な熊本県へ。
これまで、ずっと明るく前向きで数々の名言を伝えてくれた中さんに、ある悩みが出始めていました。
「自分自身が、なぜ走っているのかが分からなくなった。すごいと言われることに抵抗を感じるようになって…」
ここにきて、「走る理由がわからなくなった」という中さん。
迷いを抱えながらも、多くの期待に応えるべく、挑戦を続けますが…
「ごめん、ちょっと休憩。集中していたら頭が痛くなっちゃった」
そしてその翌日…予定時刻を過ぎても中さんは姿をみせませんでした。
中さんの挑戦、どうなってしまうのでしょうか。
「走る理由がわからなくなった」とき、背中をおした出来事があったのです。
文:HBC報道部「もんすけ調査隊」
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2023年11月6日)の情報に基づきます。
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