2026.05.18

暮らす

「犬」が「クマ対策」を変える?ベアドッグと解決したい3つの課題とは【北海道・札幌】

「追い払い」は目的にしない

ほかのエリアでは、ベアドッグがクマの追い払いも担っているケースがあります。
ただ、札幌ではベアドッグの導入にあたって、今のところ「追い払い」は目的にしません。

北海道に生息しているのはツキノワグマよりも非常に大きいヒグマです。
また、札幌の人口の多さや密集度から考えても、「追い払い」は多くのリスクがともないます。そのため「追い払い」については今後の課題として検討しています。

ベアドッグ導入実現に向けて

ベアドッグが活躍するためには、特別な訓練が必要です。
子犬を迎え入れ、育成していくための資金を募るクラウドファンディングが始まっています。

ことしはアメリカのWRBIと連携しながら、検疫など譲渡のための手続きや、アメリカでの基礎訓練を行います。ベアドッグが来日した後は、ベアドッグハンドラー(犬の訓練・育成を担い犬と一緒に働く人のこと)の協力を得て育成していきます。
本格的にベアドッグが現場で活躍していくのは、2028年春からを目標にしています。

画像提供:Wind River Bear Institute

EnVision環境保全事務所は、「私たちの目標は、ベアドッグというパートナーを通じ、『人は人、クマはクマの領域を守る』という、これまでは当たり前だった境界線を取り戻すことです」と話します。
札幌を起点に、北海道全体へと対策を広げ、「みんなが安心して暮らせる社会」を目指したいといいます。

20年以上にわたって札幌のクマ対策を支えてきた専門家組織が、新たなパートナーを迎え、より対策を加速させようとする取り組み。
クラウドファンディングは、2026年6月30日午後11時までの期間で募集されています。

連載「クマさん、ここまでよ

連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。

取材協力・画像提供:NPO法人EnVision環境保全事務所

文:Sitakke編集部IKU
ドキュメンタリー映画『劇場版 クマと民主主義』監督。2018年にHBCに入社し、報道記者として取材した島牧村をきっかけに、人にできるクマ対策はたくさんの選択肢があることを知る。「Sitakke」や「クマここ」の運営、放送やイベントなどを通じて取材・発信に取り組んでいる。

※掲載の情報は取材時(2026年5月)の情報に基づきます。最新の情報はクラウドファンディングのページ等でご確認ください。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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