2024.01.05
深める4月、ゆきさんは出産を迎えました。女の子の赤ちゃんです。
幼いころに、母親や弟と離れたゆきさん。
血のつながった家族との生活をこれから築いていきます。
孤立妊婦の支援は、出産がゴールではありません。
赤ちゃんが7か月になったころ、ゆきさんの元を訪れると、もうその顔つきはすっかりお母さん。
「目がそっくりと、初めて会う人にも言われます」と穏やかに笑います。
ゆきさんがいるのは、札幌市南区にある母子生活支援施設です。
児童福祉法に基づく施設で、夫がいないなどの事情があり、支援を必要とする母子が入居できます。
いまこうして、赤ちゃんと2人で暮らせて、どう思っているか聞いてみると…
「『もし一緒にいられなかったら』ってことをたまに考えるんですけど、どれだけイライラしても、自分で産んで育てることは自分が望んだこと。これが幸せなのかなって思います」
日々、子育てに奮闘しているゆきさん。
しかしあるとき、体調を崩し、赤ちゃんと離れ離れになってしまいました。