

いまから26年前の2000年、焼鳥専門店のフランチャイズ加盟店として開業した『大吉』。同店は白鳥町で9年間営業したのち、フランチャイズ加盟店を抜けて『炭焼やきとり 大勝』として独立。
以来、16年間にわたって近隣住民を中心に愛されてきた。店の軒先に堂々と書かれた「函館で二番目に安い店」の看板をご記憶の方も多いだろう。
ところが2025年2月、焼鳥店から貝出汁ラーメン専門店『まえ川』へまさかの業態転換を果たし、周囲を驚かせた。この大胆な舵取りをしたのは、焼鳥の道を足かけ25年歩いてきた店主の前川光廣さんだ。

「ラーメン屋をやるのはずっと前から夢だったんです。僕は知内町の生まれなんですけど、木古内町に『石川屋』って蕎麦屋さんが今でもあるんです。そこはどちらかといえば中華も定食もある大衆食堂に近い店でね。僕が子どものころ、家族で月に一度だけそこで飯を食べるのが唯一の贅沢で。その店で食べたラーメンの味が忘れられなかったんですよね」。
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