2026.10.03

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男性どうしで出産・子育て 「本当に愛おしい」傷ついた経験があるからこそ、今思うこと

覚悟すべきことは

イベントの後半は、他の家族と一緒に前に並んでトークセッションが行われました。みぃくんもじゅったんも一緒に前に座りましたが、見慣れないマイクに興味津々。元気いっぱいな姿に、参加者は笑顔で包まれました。

「実子を迎えるにあたって、覚悟すべきことは何か」という会場からの質問には、きみちゃんが答えました。

「ゲイカップルとして生活しているけれど、実子を迎えるとなると私自身が妊娠をしなくてはならない。その経験に耐えうる気持ちが自分の中にあるか、を考えていました。生まれてからは予想していたよりもしんどい気持ちになることは少なくて、本当に愛おしく思っています」

きみちゃんの表情はとても柔らかで、充実感にあふれているように見えました。

ちかさんは当初から、取材を受ける理由について、「自分たちを知ることで当事者を勇気づけたい」と話してくれていました。今回のイベントの終了後には、「どんな人たちも家族になれることを伝えたかったし、男性どうしとして子どもを育てる上で難しいことについて声を上げたかったから、伝える機会になって良かった」と振り返りました。

きみちゃんは、「思ったより緊張せずに話せた」と安堵の表情。「同じ悩みを持っている人に、「自分と同じ苦労がある人がいたんだ」とわかってもらったり、自分たちなりの家族のカタチを伝えられたと思う」と話してくれました。

今回のイベントには、「子どもを生み育てたい」という思いを共有する女性カップル(レズビアンなど)と協力する「コレボレーションファミリー」というカタチをとるカップルや、養育里親制度を使って2人の子どもを育てているカップルが参加していました。

2人と同じように、「子どもがかわいそうだから」という理由で周囲から子どもを持つことを反対された経験や、子どもが生まれてからは想像していたよりも親や保育士などが応援してくれることなどを話していました。

この社会の中で、同性どうしのカップルがいることや、多様な性のあり方があることなどには、少しずつ認識は広がっていると思います。でも、まだどこか「自分の家族や身近にはいない」と他人事のように思ってしまっている人も少なくないのではないでしょうか。

子育てをめぐっては、まだまだ批判の声も多くあります。今回参加したカップルも「子どもたちが生きやすい社会にするにはどうしたらいいか」という意見よりも、「苦労するからやめたほうがいい」という意見を投げかけられる機会が多いと話していて、インターネット上でもそうした意見が目に入ります。

「家族をつくりたい」「自分たちの子どもを育てたい」という思いは、どんな人も抱きうるもので、一方的に他の誰かによって抑え込まれてはいけないもの。
ちかさんときみちゃん、みぃくんとじゅったんの姿が、私たちに問いかけています。

2人の結婚前から、初めての妊娠・出産、そして家族の姿を追った取材は、連載「忘れないよ、ありがとう」でくわしくお伝えしています。

文:HBC・泉優紀子
編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は取材時(2026年9月)の情報に基づきます

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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