
一方で、花火大会を守るため、文字通り「身を削って」いるのが打ち上げなどを担う花火業者です。
大正2年(1913年)創業の「ヤマニ小原煙火」の越前大介工場長は「実際は真っ黒だが、色の部分が花火の色がついている火薬、黒い部分は玉を割るための火薬」と製造の様子を見せてくれました。
一般的に、1つ数千円から10数万円するという打ち上げ花火ですが、その原材料のほとんどが値上がりしているといいます。
火薬を包む紙も、紙を丸くプレスする作業代も、火薬類も当然上がっています。
「食料品と一緒で、原材料も2~3割上がってきている」のです。

自社で製作する花火のほかに、一部は中国産の花火も使用しているため、「円安」によって輸入コストも上昇。
さらに大きな打撃となっているのが、中東情勢の悪化による『ナフサショック』です。
越前工場長は「花火を包む梱包資材、ビニールなども上がっている。安全のためには使わなきゃいけないものなので、どうしてもコストを減らすわけにはいかない。ビニールは5割ぐらいは上がっている」と話します。
打ち上げ用の筒に合わせて特注しているというビニールは、品薄で入手が困難になる中、なんとか2026年シーズン分を確保することができました。
越前工場長は「花火の予算は決まっているので、仕入れ値も上がっている。安全面と品質を落とせないので、花火業者の利益部分が吸収されている。観客に喜んでもらうため、なるべく球数を減らさない努力はしている」と、職人としての苦悩と努力を語ってくれました。
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