2026.09.04

暮らす

山を安心して楽しむためのプロのノウハウ2選 山岳遭難救助隊員になって学んだ備えと知恵

カギを握る「気化熱冷却」

山頂に着くと、次に始まったのは救助訓練です。

熱中症で倒れている登山者を発見した想定で行われました。

まずは、呼吸の有無やけがの程度を判断し、その場で回復が見込める軽度の熱中症だと判断すると、水分をとらせて回復を待ちます。

水分は2リットルが目安で、最も効果的なのは成分が点滴と同じ、経口補水液です。

さらに、ポールに雨具を差し込んで大きなうちわのように使い、体に水をかけて気化熱を利用して冷やす方法も効果的です。

普段持ち歩いているもので対応ができるのは、なるべく荷物を軽くしたい登山者にとってありがたい知識です。

自分が元気でも、同行したメンバーやすれ違った方が熱中症になってしまう場合があるかもしれません。

知っておくこと、覚えて備えておくことは自分も大切な誰かも守ることにつながります。

こうした冷却と水分補給を30~40分続けても回復しない場合は「重症」。
すぐに救助要請をして搬送訓練です。

気象条件がそろえば、ヘリコプターで病院に搬送します。

日が暮れる前に救助を要請することが重要だということです。

ヘリで引き揚げるポイントまで運ぶ途中、樽前山特有の砂利道に悪戦苦闘…自分が転んでしまいそうで、すごく怖いんです。

砂利だけでなく大きな岩もところどころにあるため「せーの」で要救助者を持ち上げて運ぶ作業もありました。
傾斜地ですが、体の傾きが大きくなって要救助者に負担をかけないよう調整しながら運びます。

また、大切なのが要救助者への声かけ。「大丈夫ですか?」「もう少しですからね」など話しかけ続けて、意識状態を確認しながら歩きました。

ポイントに到着すると、強風の中で担架が回転しないように押さえつつ、要救助者をへリコプターにあげるのを手伝います。

無事、ヘリにのせることができました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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