2026.08.09

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「数分遅れると命に関わる」渋滞になっても地震・津波の避難に車?リスクとポイントを専門家解説

「徒歩避難」を推奨されても「どうしても車」の切実なワケ

日高地方の浦河町では、2025年7月以降3回『津波警報』が出されました。
警報のたびに町内で発生するのが、道路の渋滞です。

浦河町は、原則として『徒歩』で避難することを勧めていますが、多くの町民が『車』を使うことが原因です。

浦河町に住む土井晋輔さんは、避難の原則は徒歩だと知りつつ、津波警報が発表された3回とも、海岸近くに住む高齢の両親を連れて車で避難しました。

「両親とも足を手術しているので、歩くとなると困難。避難が数分遅れると命に関わるので、どうしても車を使わざるをえない」

津波避難に対応した避難所のスポーツセンターまで徒歩で避難する場合、坂道を歩いて登っていくことになります。

2025年12月の津波警報では、第1波が到達したあとも渋滞が続き、緊急車両の通行に支障をきたす恐れがありました。

車避難の範囲を明確に 現実の心配ごとは

こうした課題を受けて、浦河町は2026年3月、地域防災計画を改定。
避難について『原則は徒歩』は変わりませんが、支援が必要な「高齢者や障害がある人」と「避難所までの距離が相当ある場合」は『車での避難』を明確にしました。

浦河町総務課危機管理係の大山晃係長は「車で避難する人の範囲を明確にすることで、避難遅れを最小化する目的で改定した」と説明します。

加えて「徒歩で避難すれば、車でしか避難できない人々を助けることに繋がる。渋滞に巻き込まれるリスクもなくせるので、今一度徒歩避難を考えてもらいたい」と話します。

車避難の『範囲を明確化』することで、対象の町民にとっては安心材料ですが、ほかの町民も、車は避難の選択肢として持っておきたい手段です。

土井さんは「徒歩と車の『すみ分け』ができればいいが、実際命を守ることが大事になって、1分1秒争うとなると、やっぱり車を使ってしまうだろう。夏ならまだしも、冬になったら車避難に頼ってしまう」と話します。

HBC報道部

毎日の取材で「気になるニュース」や「見過ごせない事案」を、記者が自分の目線で深掘り取材し、「ニュース特集」や「ドキュメンタリー」を作っています。また、今日ドキッ!の人気コーナー「もうひとホリ」「もんすけ調査隊」も制作しています。最近は放送にとどまらず、デジタル記事、ドキュメンタリー映画、書籍など、多くのメディアで展開して、できるだけたくさんの人に見てもらえるよう心掛けています。北海道で最初に誕生した民間放送の報道部です。

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