
救命救急の現場で年間約8000人もの患者を受け入れる名寄市立総合病院は、どうやって『命の砦』を守るのか。もはや、待ったなしの状況です。
名寄市の加藤剛士市長は「生まれた地域によって『医療の格差』『命の格差』があってはならない。そこが公立病院の役割であり、使命」と断言します。
そこで選んだのが、隣町の士別市立病院との機能集約です。
救急や周産期医療などの『高度医療』が必要な患者は、三次医療圏の拠点である名寄市立総合病院が担当します。
士別市立病院は、リハビリなどの『回復期』の患者を中心に担います。
共倒れしないための取り組みです。
名寄市の和泉裕病院事業管理者は「急性期の色々な医療機器を必要とする患者は、人手も物もすごくかかる。慢性期の自分の家には帰れないが療養が必要な患者は、診療密度が少ないので医療従事者は少なくて済む。そこを分担する」と説明します。
また、地域の医療機関が役割を分けることで、薬や医療機器の共同購入など、公立病院の経営負担の軽減にもつながります。
このような取り組みは、オホーツクなどほかの地域でも始まっています。
診療報酬は、2026年6月1日に12年ぶりに引き上げられました。
しかし、引き上げ幅は約3パーセントで、病院の経営がすぐ立ち直るレベルでは当然ありません。
地方の医療機関は、地方で働く医療従事者の育成や、若い人材に来てもらう環境の維持なども考える必要があります。
『命の格差』を生じさせないために。
公立病院の現場では「やれることは全部やる」ーそんな模索が続いています。
連載「じぶんごとニュース」
取材・文:HBC報道部
編集:Sitakke読者編集部ぬまぬま
※掲載の内容は、HBC「今日ドキッ!」放送時(2026年6月1日)の情報に基づきます。
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