
「明治23年(1890年)に道庁が出した北海道庁令があり、その時は『アサヒカハ』読みだった」
そう教えてくれたのは、旭川市博物館の鈴木璃音学芸員。
旭川の名称に関する、もっとも古い公式記録―。そこには、上川郡「アサヒカハ」村と、濁らない記述が残っていました。
1898年に開業した旭川駅の駅名も、当初は「がわ」とは濁っていなかったといいます。しかし…
「明治38年(1905年)に国鉄に変わる時、駅名が『あさひがわ』に変更になっている」
転機は、鉄道の国営化。
これには、日本語特有の「連濁(れんだく)」が関係しているといいます。

たとえば「豊平」という単語に、「川」が続くと「とよひらがわ」に…。
いわゆる複合語は、後ろの単語の最初の発音が濁音になる現象があり、「あさひがわ」もその「連濁(れんだく)」の影響を受けた可能性があるというのです。
でも鈴木学芸員が資料を確認した限りでは「市としては、ずっと『あさひかわ』市だったと記憶している」といいます。
自治体としての読み方は「かわ」と清音に。一方、駅名は「がわ」と濁る…。
そんな奇妙なねじれが生まれたのですが、なぜ駅名は「かわ」に戻ったのでしょうか。
そこで向かったのは鉄道関連の品々を揃える、地元の専門店です。
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