2024.04.05
深める馬越さんが日本に戻ってきたのは1996年。
妻の地元が札幌だったことから、この地にお店を構えました。
オーダーケーキを売り出した頃のキャッチコピーは、”あなたの思いをケーキにのせて”だったそうです。
馬越さんの作るオーダーケーキは、お客さんと直接コミュニケーションを取った後に作ることを基本としています。
色合いやシチュエーション等、決めることはたくさん。
お客さんそれぞれで、ケーキの上にどんな物語を表現するか…
実は、ケーキの構成を考えるときはすべて頭の中で完成させているのだそう!
設計するノートはなく、作りながら、直感でデコレーションをしているといいます。
ケーキの土台の色は、水色で塗ると空を感じさせるようなイメージが与えられると言います。
クッキーなどの製法や技術はアメリカで学んだものを生かします。
飾り付けるフィギュアも指定がなければ、アメリカで買いだめたものを使うことも少なくありません。
芝生を再現するためには、スポンジを細かくし緑色にしたものを使用しているそうです。
なんとこれは、アメリカにいたときに見た、インディアンの砂絵からアイディアを得たといいます。
一方で、バラの花をつくる作業である、“ローズアイシング”は、フランス料理店で学んだもの。
馬越さんにとっては、自身の見たもの、周りにあるもの全てがアイディアとなり、作品を生み出すヒントとなるそうです。
「最初は、ケーキ業界ではさんざん言われた、あんなのはケーキじゃないって。だけど、絶対うまくいくって思っていた。口コミでだんだん広がっていったんだ」
ポップで目を引く、アメリカで学んだノウハウに、ケーキとしての完成度を高めるフランス料理店で学んだ繊細な技術。
馬越さんのケーキは、自身の歩みのすべてが込められ、ここにしかないものになっているんですね。
誕生日以外にも、入学や卒業、合格のお祝い、ときにはプロポーズのお手伝いも。
ケーキの中に指輪を入れて…なんていう演出も過去にはあったそうです(プロポーズは無事成功されたそうです!おめでとうございます!)。
ケーキの写真を見るだけでお客さんを思い出すほど、大切に作っています。
お客さんのさまざまな節目に立ち合い、喜びの声を直接聞けることが何よりの喜びだと話してくれました。
■札幌で行列を発見!その数なんと31人!行列の先にはナニがある?
■【函館】「王様の食卓」で味わうフランス料理!函館の素材を生かした美食の探求が生む絶品ジビエ
■札幌から列車で約5時間かけて…“温泉が苦手”な私が、人生で初めて「日本最北端の温泉郷」に行ってみた【#豊富町の“あずましい”日々①】