2024.01.04
暮らすそれが「草刈り」。
背の高い草を刈ってクマの通り道を遮り、住宅地への侵入や、人と突然出会って事故になるのを防ぐ対策です。
スタートは2014年。
その前の年に、豊平川沿いでクマの出没があったのがきっかけでした。
出没を受けて、「2年連続で同じ場所からクマの侵入は許さない!」と、対策を始めたのです。
それから毎年8月に、地域の人や、酪農学園大学でクマについて学んでいる学生たち、札幌市などが集まり、草刈りを行ってきました。
1年も欠かすことなく、2023年で10年目を迎えたのです。
この10年、草刈りをしている場所をクマが通った痕跡は、確認されていません。
続ける秘訣は、『がんばりすぎない』ことだといいます。
草刈り前後に、地域の人による「ビンゴ大会」が開かれたり、大学生がクマについてのレクチャーをしたり。
それぞれができることを持ち寄って、ゆるく楽しくつながりながら、「地域の恒例行事」へと育ててきました。
現在では、草刈りに取り組む地域が少しずつ広がっています。
2023年の札幌で草刈りが実施された地域は9月の記事でまとめています。
ただ、草刈りが行われる場所は、南区に集中しています。
たしかに南区は例年クマの出没が多いですが、ほかの区でも目撃が相次いでいます。
札幌市内・そして全道で、対策の広がりが求められています。
■クマがサケマスを食べる…札幌の住宅地でも?知床の「楽しい解決策」から考える