2023.11.24

ゆるむ

かわいすぎる!訓練中 赤ちゃんゾウ「タオ」の新風“ゾウがゾウらしく”にまた一歩【札幌・円山動物園】

「なんてことをしてしまった…」後悔と、出産の喜びと

札幌市円山動物園参与(旭山動物園元園長)

「おれは、動物園に入ってから3頭ゾウを殺しているからね」

そう話す小菅さん。

旭山動物園では、かつて道内で唯一、オスとメス両方のゾウがいました。

もちろん、「動物園にいる以上、命をつないでほしい」と繁殖についてたくさんのこと調べましたが…

それでも、せまいコンクリートの獣舎で暮らすゾウたちは、交尾することすらなかったといいます。

旭山動物園にかつていたオスゾウ「タロウ」

そして、10年ほどでオスゾウが若くして死んでしまいます。

その次に、旭山動物園に入ってきたのは、アジアゾウとは全く種類の違うマルミミゾウのメスでした。

「タロウ」が死んだあと旭山動物園で飼育されたマルミミゾウ「ナナ」はメス

当然、繁殖はできません。

小菅さんは「おれ一人でも反対すればよかったんだけど、しなかった。それが自分の中で非常に大きなトラウマになっている」と話します。

「それまでは、動物園の人間が繁殖を放棄してどうするんだっていっていたんだよ。それなのに、最終的に自分のところで、比較展示(動物の生態の違いを比較してみられるよう並べる展示方法)でいいやって」

命をつなげない飼育を、自分の手で作ってしまった後悔。

「本当にね、あとになってからなんてことしてしまったんだろうって…」

道内では旭山動物園を含め、これまでに8頭のゾウたちが命をつなげずに死んでいきました。

だからこそ、パールの出産は、小菅さんにとっても驚きと喜びでいっぱいだったといいます。

「びっくりするくらいの安産で、順調。もう、ゾウの繁殖難しいなんて言えんわって。ゾウに関するイメージを本当に覆してくれたのがパールだったね」と笑顔がこぼれます。

ちなみに…「びっくりするくらいの安産」のため、小菅さんは出産の瞬間には間に合わなかったそうですよ!

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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