2023.11.04
暮らす「世界がまだ見ぬボールパーク」として今年3月、北広島にオープンした北海道ボールパークFビレッジ。
野球観戦はもちろんのこと、温泉や子どもの遊び場、ビール醸造所など、充実した施設
があることから、野球ファンに限らず、多くの人々が訪れる場所となっています。
そこに今、全国の注目を集めるガーデンがあるのをご存じでしょうか?
子どもの遊び場に近い「ワンダー・ガーデン」、池の周りの「水辺&ピクニックガーデン」、そして北広島駅側から歩いてくると北海道日本ハムファイターズの新球場、エスコンフィールドHOKKAIDOの前で出迎えてくれる「ゲートウェイ・ガーデン」。
3つのガーデンからなるFビレッジガーデンは「ナチュラリスティック・ガーデン」という今世界中で注目を集めるスタイル。宿根草を中心に、草花の芽吹きから枯れるまで四季折々の姿を楽しむことができるのが特徴で、北海道らしい豊かな自然を感じることができます。
訪れた人々の“五感”を震わせる、話題のガーデン。今回は、その仕掛けの中心である “2人の「佐藤さん」” にお話を聞きました。
こちらは、1人目の「佐藤さん」、佐藤朱理(あかり)さん。
恵庭にあるガーデニングの専門店「サンガーデン」に2022年の春に入社し、半年ほどたったある日、日程表に見慣れぬ2文字を見つけました。
「BP」=ボールパークの仕事です。
社会人1年目の自分には任されないと思っていた仕事、朱理さんは何がなんだかわからないまま北広島に向かいました。
そこでまず任されたのは、図面を丁寧に地面に落とし込む「位置出し」。
細かくて孤独な作業です。
位置出しが終わったら、次は苗を植えていきます。
TOWER 11 GATEの手前にあるゲートウェイ・ガーデンは173のパートに細かく区切られ、ガーデンデザイナーの図面通り、正確に苗を植えていきます。
緻密さと根気が必要で、とても労力を要する作業です。
子どものころから花が好きで、小学生のころには「お花屋さんになりたい」と言っていた朱理さん。それでも、200種類近い花苗全てはさすがにわかりません。
一つ一つ宿根草を覚えながら、丁寧に作業を進めていきました。
「Fビレッジガーデンを創っていく仕事は大変だったけれど楽しかった」。
朱理さんは前向きに振り返りますが、作業をしていくと分からないことがあったり、悩んだりしたりすることもあったといいます。
そんな時、朱理さんには必ず相談する人がいました。もう一人の「佐藤さん」、ガーデンデザイナーの佐藤未季さんです。