2023.05.13
SitakkeTVレザーのカシミヤと言われるほどの、やわらかな素材。エゾシカの皮です。
ファッションを通して伝えたい、メッセージが込められています。
札幌のデザイナー、高瀬季里子(たかせ・きりこ)さん。
2008年から、「24KIRICO」というブランド名で、エゾシカの革を使ったバッグなどを製作し、販売しています。
ことし2月、写真家の佐々木育弥(ささき・いくや)さんとタッグを組んで、洋服ブランド「HADACA 肌鹿」(ハダカ)を立ち上げました。
高瀬さんは、「防寒にも適してますし、繊維に空気を含んでいる素材なので、本当に体を優しく包むというか、柔らかくてから体に馴染んでいく」と話します。
エゾシカにこだわるのは、有効活用されないまま排除される現状を伝えるためです。
捕獲されたエゾシカのうち、食肉処理施設に持ち込まれるのは2割ほど。
残りの8割は、ハンターが一部処理して加工する以外は、多くが廃棄されています。
高瀬さんは、「野生動物は本当に頭数調整だけされて廃棄されているっていう状況に、やはり少しでも活用してあげたい」「現状を伝えるだけじゃなくて、この製品としてもっと美しいものに変えていけたら」と話していました。
次の記事では、これまでの洋服の常識を覆す「HADACA」の特徴と、シカの現状についてよりくわしくお伝えしています。
⇒{「レザーのカシミヤ」体を優しく包む、やわらかな素材。服に込めた“エゾシカ”の今】
文:HBC報道部
編集: Sitakke編集部IKU
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