40代の妊活のカギは「自分のケア」 簡単ストレッチ講座付きコラム 【ココロとカラダ #vol.7】

毎日がんばる“わたし自身”を、いたわってあげませんか？

ココロとカラダをセルフケアするためのTipsを、簡単な運動と共にゆるっとご紹介。北海道内を中心に、25年以上に渡って「女性の健康と運動」を研究・サポートしてきた、寅嶋先生にご提案いただきます。

連載「ココロ伸ばし、カラダ伸ばしの、ワン、ツー、スリー！」

こんにちは、とらしまです。
前回に引き続き、「妊活」第3弾の今回は、40代の妊活、特に初産の方に向けて、お話していきます。

私が、北海道で産後の健康支援講座をスタートしたのは2012年頃のことでした。
以来、40代のお母さんのご参加は年々増え、初産の年齢も上がってきました。2012年の最年長参加者は42歳6カ月でしたが、2019年には47歳2か月に。
40代の参加者の人数は、2012年に比べて3～4倍にもなっていました。40代のみなさんの場合、仕事をバリバリしていたら結婚が30歳過ぎになり、妊活・妊娠もこのタイミングに……という方が多いようでした。責任のある立場の方も多く、みなさんとてもしっかりしていて、素敵な方たちでした。

一方で、全ての方に当てはまるわけではありませんが、40代になると、ホルモン分泌が変化し、更年期症状が出てくる方が増えてきます。
冷え性や全身のだるさ、体力低下、腰痛や肩こり、尿漏れ悪化など、特有のしんどさや辛さがある中での妊活の苦労は40代ならでは。その上、初産の場合はわからないことが多く、人生経験が豊富でしっかりした方でも、心身の調子が不安定になりがちです。

そんな40代からの妊活にあたり、強くお伝えしたいのは、「とにかく自分のケアを忘れないで！」ということです。仕事に、家庭に、親の介護などに、自分のことは後回しで取り組んでしまいがちですが、自分のケアもしっかりと…！というのが、私の思いです。

頑張り屋さんほど、自分の体調の悪さなどに気づかないことが多いもの。

そこで、「**更年期指数チェック票（※1）」1)という、とても簡単なテストを紹介します。
10個の質問に対して、症状の程度を、数値にして〇をつけていくというものです。
自分の感覚で〇をつけてOK！最後に、合計点数がどこに該当するかをチェックします。症状がひどい場合は点数も高くなります。

更年期指数チェック票

※1　小山嵩夫．（1998）．簡略更年期指数の背景とその解釈．日本更年期医学会雑誌，6 (1), 93-94.

いかがでしたか？点数が高かった人は、何よりも、自分のケアに力を入れてあげてください。

チェック結果や、日々の運動で感じた体の状態は、日記などに書くなどしてデータにするのがおすすめです。お天気や気温、ご自身の月経の状態等も記載しておくとなお良いですね。体調の良し悪しと自分の気分のアップダウンとの関連具合を知ることは、妊活に取り組むにあたっても、とても大事です。

今日の””カラダ”伸ばし

心身の状態のチェックが終わったら、ぜひこのストレッチングを。背中のこりや腰のだるさを解消してくれ、呼吸も落ち着くストレッチングです。ケアにもなり、ご自身の今の体力レベルや元気度も確認できます。
おやすみ前に行って、できればそのまま寝てしまうのがおすすめ！呼吸を深く行いながらのストレッチングで眠りを深くし、疲労回復につなげましょう。

膝を床へつき、体を前に倒して、両腕を思い切り前に伸ばします。3秒間、ぐーっと息を吐きながら伸ばします。ネコが伸びをする時のようなイメージで。
両腕が辛かったら、片腕ずつでもOKですよ。

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こころもカラダも、ゆったり、ワン・ツー・スリー！
明日も、みなさんが元気な1日を過ごせますように。

■プロフィール：寅嶋静香（とらしましずか）
京都工芸繊維大学研究員。2001年東京大学大学院 生命環境科学系身体運動科学講座終了 PH.,D(専門：運動・スポーツ生理学)
女性と運動の関係を研究するかたわら、「産後こそ、母になったご自身を大切に……」を合言葉に、科学的なエビデンスに基づく、安全・安心を担保しながらの産後の母親支援（健康サポート）を北海道内で12年間実施。このほか、更年期女性へのケア講座なども道内各地で実施。主な著書に「バウンス運動の生理学的基礎～バランスボールで弾む運動の科学的分析～」（ブックハウスHD、2022年8月）

Edit：ナベ子（Sitakke編集部）