2023.04.06

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北海道でいま注目の「宇宙産業」、わたしたちの暮らしにどう関わる?【4つのキーワード】

宇宙産業…夢のある分野に聞こえますが、実は、私たちの身近な暮らしにもつながっているんです。

今、北海道では、さまざまな企業や自治体が宇宙産業に乗り出しています。

HBCでは、特集WEBサイト「HBC宇宙チャンネル」をオープンし、【あらゆる世代が期待感を持って暮らせる地域づくり】を目指し、宇宙にまつわる北海道の情報を発信しています。

3月には、札幌の地下歩行空間で、「宇宙とSDGs」のパネル展を開きました。

その中からいくつかの「SDGs」な取り組みをご紹介します。

キーワード①「農業」と宇宙

農作物の生育状況や、土の栄養状態を、人工衛星が撮影した畑の画像で把握することができるんです。
化学肥料を使いすぎないようにしたり、畑ごとに合った収穫時期を予測したり、品質向上に役立てたりすることができます。

小麦の生育状況から導き出された刈り取り順マップ(画像提供:ズコーシャ)

GPSで無人トラクターや農業用ロボットをより正確に使えるようになれば、人の作業負担を軽くしたり、担い手不足を解消したりすることにもつながるかもしれません。

キーワード②「漁業」と宇宙

人工衛星を使った技術で、漁場として最適な場所を予測することもできます。
それをもとに移動すると、無駄を減らして漁船の燃料を節約することができます。

広い範囲で資源量を把握しておけば、漁獲量をコントロールして、将来にわたって「持続可能な漁業」を目指すこともできるのです。

衛星データを活用した水産海洋情報サービス「トレダス」による漁場の把握(画像提供:グリーン&ライフ・イノベーション)

海水の温度や、栄養分を把握して、稚魚の放流のタイミングに生かすなど、「とる漁業」から「つくる漁業」へのシフトにも活用することが期待されています。

キーワード③「防災」と宇宙

雨が降る量や、台風の強さをより正確に予測するためにも、人工衛星がかかわってきます。
避難の呼びかけに生かして、命を守る役割も担うのです。
農作物の被害を防ぐことにも活用できるかもしれません。

災害が発生したときの被害状況も、人工衛星で早く把握することで、二次被害を防ぐことも期待されています。

キーワード④「まちづくり」と宇宙

「宇宙への玄関」を北海道に作ろうという取り組みも進んでいます。

十勝の大樹町に建設中の「北海道スペースポート」。
アジア初の民間に開かれた宇宙港で、国内外のさまざまな企業が利用できます。

中神さん

「北海道スペースポート」を管理運営する「スペースコタン」の取締役兼CMO・中神美佳(なかがみ・みか)さんは、大樹町出身。

宇宙だけでなく、大樹町の将来にも希望を持っています。
「スペースポートを作るということは、マチをつくること」だというのです。

北海道スペースポート完成イメージ(画像提供:スペースコタン)

スペースポートを中心に、宇宙関係の企業や工場、研究施設が集まってくる。
雇用が生まれる。
地域の工務店や電気店、塗装店にも仕事がまわる。
人が増えると、住居や飲食店も必要になり、サービス業も潤う。
観光や教育の分野にも関わってくる…。
いろいろな産業に影響して、地域が活性化することが期待されます。

宇宙産業の効果もあってか、大樹町では、昨年末、23年ぶりの人口増加を記録しています。

中神さんは、パネル展でスペシャルトークにも登場し、なぜ大樹町が宇宙産業にふさわしいのかなどを教えてくれました。
くわしくは、次の記事でお伝えしています。
⇒【「北海道は世界的にも恵まれた場所」アジア初の挑戦!大樹町から"宇宙"に描く希望とは

HBC宇宙チャンネル

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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