2022.12.29

深める

「カラスにヅラを食われた」こともあったの。こんなあたしを来年もよろしくね。【てる子のお悩み相談ルーム】

は〜い皆さん、ご機嫌よう!「お悩み相談コラム」担当・満島てる子です。

いろんなことがあった2022年も、いよいよ終わり。
皆さんにとってはどんな1年間だったかしら?

あたしはなんだか、お仕事もプライベートも、副実行委員長として関わっている「さっぽろレインボープライド」の様々な活動とかも、全部ひっくるめてもうはっちゃめちゃにくっちゃくちゃになりながら、不器用なくせに全力で駆け抜けた1年間だったような気がするわ。
それこそ今年の漢字の発表見て「“戦”かぁ。なんか……個人的に納得します……」って思っちゃったぐらい。
楽しかったこと、苦しかったこと、悲しいことも嬉しいことも、本当にたくさんあったなぁ。

そんな風に思いながら、スマホの画像フォルダを見返してたんだけどさ……。
これがね、なんか本当にひどいのよ。
「どういうこと?なんだっけこれ?」ってなる写真まみれ。
そして思い出した結果「うっわ、あん時のやつだ」と苦笑せざるをえなくなるというね。

そういえば応募フォームの「てる子、こんな記事書いて!」というリクエスト欄に「未だ語られざる歴史がまだありそう。聞きたい……!」という書き込みをもらっていたような(ペンネーム「スクイレル」さん、ありがとうだぜぃ)。
そうねぇ、普段のお悩み相談コラムでも結構自分の体験談を話しがちなあたしですが、自分のこと、特にとっ散らかった側面をメインで書く機会っていうのは、これまで少なかったかもしれないわ(とはいえ、店ではありとあらゆるプライベートをネタにしまくっているわけですが)。

ということで、歴史と言うにはちょっと時間が短めだけれども。笑
今回は年末振り返り記事として、あたし自身の2022年、特に下半期の「珍エピソード」3選を、状況証拠となる写真たちと一緒にお届けしちゃおうと思います。
その中で、今年書いてきたコラムについてであったり、「こんなイベント出演させてもらったなぁ」なんて思い出であったり、そんな振り返りも一緒にやっちゃおうかな!なんてね。

最後には素敵なニュースもお届けするわね。お楽しみに。
それでは「満島珍事録2022」、スタートしまぁ〜す。最初の1枚はこちらです。

エピソード①:「勝訴」とはなんだったのか

はい、もう初っ端からすでに意味がわからないことになっていますね。
まず解説すると、レインボーフラッグもちながらひざまづいてる左のアフロがあたし(クラブイベントとかで舞台立つ時はちょい強烈めな感じなの)。
ピンクの羽根をしょって中央で勝訴なさっているのが、ドラァグクィーンの大先輩パルプさん。そして右側の、やたらとでかいライフル持ちながら虚空を見つめているのが(謎の敗訴感)、今年の特別コラム「LGBT再考•後編」でインタビューにも答えてくれた、「7丁目のママ」の店長の小島翼斗さんなの。

こちらなのですが……翼斗ママと以前から仲の深いミュージカル劇団「もえぎ色」さんからお声がけいただき、結成17年周年を記念した公演「ユメノサーカス」に、なんと今年ゲスト出演させていただいたんです。その思い出の1枚。
あたしの後輩クィーンであるプラレー•ル•富華ちゃんも一緒に、4人でショータイムをすることになったんだけれど、まぁその内容が北海道弁で言うと“わや”だったの。

※マイクを奪い合う4人

セリーヌ•ディオンのMy Heart Will Go Onを歌い上げながらマイクを奪い合った後、最終的にそれぞれ持参の小道具使って各自勝手に大騒ぎするという、ほぼ構想もあってないようなショーだったんだけど(言葉で伝わるかしら……)、その自由度の高さにリハどころか練習から大騒ぎだったのよね。で、どういう締めになるか誰もわからずに突っ込んだ結果、最後のシーンがこれだったって言う。

爆笑の拍手大喝采で当日はとっても気持ちよかったんだけれど、「あの“勝訴”ってなんだったの?」っていまだに聞かれるのよ。この画像見返すたびに「確かに……」って思うわ。
ドラァグクィーンって表現者なので、やっぱりショーありきの存在な側面もあるのですが、こんなにとっ散らかった演目は、あたし史上後にも先にもないかもしれません。笑

ちなみに、現在「もえぎ色」さんは20周年公演を札幌ドームで行うべく、現在奮闘中なんだとか。その開催に協力してくれる人だったり、もちろん劇団員も募集しているらしいので、興味ある方は是非チェックしてみてください。
あたしたちも今度は札幌ドームで「勝訴」しちゃおうかしらね!笑

エピソード②:その食べ方、大丈夫そ?

次に紹介したいのはこちら。

なんか貪ってますね。もはやブラクラじゃねえかって?あたしもそう思う。
まずは背景説明を。

今年は、あたしが副実行委員長をやらせてもらっているさっぽろレインボープライドも、久しぶりに一般参加アリでの開催。
会場には2日間合わせて1万人近いひとが来てくれました。

当日のにぎわいからも「いろんな人が応援してくれているんだなぁ……」と強く感じられたのですが、1番びっくりしたのは、実はパレードが終わってから。
たくさんの人たちが「話を聞きたい」「うちの講演に来てくれない?」と、実行委員たちに声をかけてくれるようになったんです。様々なところに連日お伺いしていたので、10月以降の方が忙しかったくらい。

そんな中でも、あたしのなかで個人的に思い出に残っているイベントが、函館で開催された「虹を履いて歩こう」。
LGBTQ支援団体のひとつ「レインボーはこだてプロジェクト」の皆さんが毎年企画しているこちらの催し。函館の蔦屋書店さん(これがデカくて立派なのよ)を会場にして、セクシャルマイノリティに関する講演会や交流会を2日間に渡って華々しく行うのですが、今回なんとそのゲストとして両日お声がけいただいたんです。

人前に立ってなんぼとも言える「女装家」というお仕事。そこに従事している人間として、北海道内でこういう大きなオファーをいただけるというのは、めちゃくちゃ嬉しかった……!
しかも「嘘でしょ?!」ってぐらい、お客さんがたくさん来てくれたのよね。

2日目には、ドラァグクィーンとしてショータイムもやらせてもらったりしたんですが、約100人もの方の前で気持ちよく踊り散らかさせてもらいました(そういえばこのイベント直前に、「ドラァグクィーンになりたい!」なんて相談ももらったりしたわね。。
なんと函館市長までお越しくださってたの。ショーの後でご挨拶もさせていただいたわ。感無量。

※ショータイムの日のショット。函館の新人クィーン「トラピスちぬゑ」さんと。

そんな大盛り上がりの中、超ハッピーな気持ちで過ごさせてもらった函館だったのですが……唯一大変だったのがあたしの胃袋。
やっぱり札幌から女装道具たちと一緒に移動して、メイクばばっとやった上で気持ち込めて講演もってなると、エネルギーむっちゃ必要だったりしたのよね。
しかもあたし、もともと燃費かなり悪い方(成長期あまりに食べるので、我が家の炊飯器は途中で4合炊きから1升サイズに変わりました)。1日目が終わる頃には、もうおなかペコペコだったわけ。

そんなタイミングで「打ち上げまでまだ時間あるから、ラッキーピエロでも行く?」って声かけてもらって……思わず大興奮。
これから別で夕食もあるっていうのに、チャイニーズチキンバーガーとラッキーチーズバーガー頼んじゃったの。その捕食シーンを撮られてたんだけれど、想像以上に酷い絵面だったみたい(ちなみにこの後、目の前の人のポテトを横取りしていました)。

空腹だったとはいえ、もうちょっと立ち居振る舞い考えないとよね……と、後から見て反省した1枚だったのでした。笑

ちなみになんと来年も、とあるイベントの関係で函館にお伺いすることになりそうなの。
2月ごろかしら。あ〜ん、今からとっても楽しみ!
詳細はまた告知するので、お近くの方はもちろん「旅行ついでに行ってみようかなぁ」なんて人も、ぜひお越しいただければ幸いです。一緒に美味しいもの貪り尽くそ?←

エピソード③:あたしはカラスを許さない

さて最後ですが、あたしこの瞬間だけは、おそらく一生忘れない気がするの。
事件が起きたのは10月、時刻は7時13分。
お気に入りのウィッグを、中島公園のカラスに喰われたんです。

たまげたよね。マジで。

とある友達が、大切な人を失ってすごく辛そうにしていたのですが、その姿を見ていて心配になったあたし(今年始まったばかりの頃は、あたしもとあるスタッフと一緒に、大事な存在との別れを経験したのよね。。これは去年だけれど、大事な人が亡くなった時どうするかって話題で、コラムを書いたこともあったなぁ。。

「とことん飲むぞ!」ってその日は声かけて、その締めにベンチで缶ビールとか一緒に飲んでたわけ。
そしたら、いつの間にかズラ無くなってんの。
ハッとなって周りを見渡したら、茶色い物体の上にまたがる黒い化け物が。
まず思考停止したよね。

我に帰ってよく見ると……。
ねぇちょっとちょっとちょっと!!!
きちんと一部むしり取ってんじゃないのよ!!!
ふざけないで!!!

でも文字通り、時すでに遅し。
「それは!!!それは俺のやねん!!!」と駆け寄るあたし。
それを尻目に、ピョンピョンと身も軽やかに退散していくカラス。
ダメでした。取り返せるわけなかった。鳥類の機動力舐めてたわ。

一応こちらのウィッグ本体は、なんとか手元に返ってきたものの……。
触って確信。前髪がいい感じに散らされ、明らかに軽くなっていました。←
セールで買った1000円のだから別にいいけどさ。その毛がどこかでの木の上で巣の材料に使われてるんじゃないかと考えると、なんだか切なくなっちゃうわよね。苦笑

あ、ちなみにこのズラ、まだ捨ててません。
それどころか、本当にごめんなさい、懺悔させてください。
あたしこれ被って「今日ドキッ!」出ました。

※HBCの前でこんな自撮りしてたけど、これカラスに食われたウィッグだったという

2022年、多分通算で3回ぐらい出演の時に使ったかも。
いや違うの。本当にいい感じに前髪透けてて、逆に気に入っちゃったのよ。
きちんとシャンプーもコンディショナーもして洗ったのよ。そういう問題じゃないかもしんないけど。←
関係者の方々、視聴者の皆様、どうか怒らないで、そしてこんなあたしを許して……!

とまぁ、なんだかんだ書きつつですが。笑
傷心だった友人も爆笑していて、その姿を見て安心を覚えたりしながら「笑いの神様っているし、案外いいやつなんだな」と思った、今年一番ぶっちぎりでわけがわからなかった瞬間だったのでした。

まとめ

というわけで、2022年の我が身に起こった珍エピソード3選、執筆したコラムやお世話になった皆さんのご紹介もさせてもらいつつ、お届けさせていただきました。
いかがだったかしら?少しでもクスッとしていただけたなら幸いです!

さっきも少し書いたけれど、あたしは今年のはじまりを、7パウメンバーのちかとそのパートナーきみの間に授かった、羅希ちゃんという存在を失ったりしたこともあって、切なく悲しい気持ちに包まれたなかで迎えました。

こちらは連載「忘れないよ、ありがとう」の中で、自分自身の感じたことを整理し、コラムとして書く機会をもらったりしましたが、たくさんの方から反応が。先日も「全て読んで涙が止まらなくなりました」と、応募フォームからお手紙をいただいたりもしました(ありがとうございます)。

1年間を駆け抜けていく過程で、その悲しみがなくなったかというと、今もそうとは言えません。ですが、たくさんの人たちとの出会い、さまざまなお仕事に関わらせてもらう間に「人生はやはり、単に失う瞬間だけじゃなくて、馬鹿馬鹿しくて笑えるときだったり、きちんと何かを得るときだったりにも立ち会えるんだ」と思えるようになりました。
このSitakkeのコラム執筆も、その気づきをもたらしてくれた、大事なきっかけのひとつです。

きっと来年もいろんな喜怒哀楽が訪れるんだろうけれど……。
その度に「うん、まだまだこれから」と、気楽に事を受け止められるようになりたいなぁ、なんて思っています。

そうそう最後に、きっと読者の皆さんも喜んでくれるであろうニュースを。
実はちかときみの間に、新しいいのちが授かりました!
年明けに生まれる予定だとか。あたし、2023年を迎えるの、今からとっても楽しみです。

ではでは皆さん、良いお年をお迎えください。
また来年も、こんなあたしをどうぞよろしく。Sitakkeね〜!

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

この記事のキーワードはこちら

SNSでシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line

編集部ひと押し

あなたへおすすめ

エリアで記事を探す

FOLLOW US

  • twitter