2022.10.02

ゆるむ

【絶景ドローン旅】悲しみの宮沢賢治が見た、美しい山

大正12(1924)年のこと。
岩手県立花巻農学校の教諭をしていた宮沢賢治は、北海道を経由して、樺太(サハリン)に向かいます。
表向きは、生徒の就職依頼でしたが、実際には前の年に亡くなった、最愛の妹・トシの幻影を求めての旅でした。
未明の函館駅で青函連絡船から、列車に乗り換えた賢治。
しばらくすると、夜明け間近の青い大地に、美しい山が現れました。
道南のランドマーク、駒ヶ岳(標高:1,131m)です。
賢治の詩集「春と修羅」の、噴火湾(ノクターン)という作品で、駒ヶ岳はこのように綴られています。

『駒ケ岳駒ケ岳 
 暗い金属の雲をかぶつて立つてゐる
 そのまつくらな雲のなかに
 とし子がかくされてゐるかもしれない』

この時の列車の旅が、後の「銀河鉄道の夜」の創作に、大きな影響を与えたと言われています。

2022年9月29日 「北海道ドローン紀行」 にて放送
撮 影:田島 琢 さん(札幌市 在住)

北海道ドローン紀行

北海道内各地で撮影された珠玉のドローン映像をお届け。 カムイミンタラ=神々の庭といわれた、北の大地や海の魅力、人々の営みを、今までにはない「鳥の眼」でご紹介します。

この記事のキーワードはこちら

SNSでシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line

編集部ひと押し

あなたへおすすめ

エリアで記事を探す

FOLLOW US

  • twitter