2026.10.23
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幾島)それぞれの主張をもとに裁判所がどういう風に判断しているかというところですが、今全部の高等裁判所の判断が出揃っているところです。ざっくりご説明すると、札幌、東京1次、大阪、福岡すべて「違憲」という判決になって、東京2次のみ合憲判断がされました。ただ東京高裁も「状況が続けば憲法違反、まずは国会で審議が尽くされるべき」と言っているので、このままで全然いいですよと言っているわけではないという現状です。
一番最初に違憲判決が出たのが2021年3月の札幌地裁。北海道がこの違憲の流れをつくってきたと言えると思います。
てる子さん)懐かしい!判決現場にいましたもん。もうそんなに時が経ったんですね。
幾島)私も当時報道記者でこの裁判の担当をしていたので、てる子さんと一緒に裁判所にいたんですけれど、あの判決を聞いた瞬間どう思いましたか?
てる子さん)正直、どうなっちゃうんだろうって私は思っていて。裁判を起こしているチームのこともすごく応援してましたし、それをPRするマリッジ・フォー・ジャパンというチームのこともすごく応援して、報告会の司会も担当させてもらったりいろいろと協力的に関わらせてもらってはいたんですが、正直「同性婚」について日本は本当に遅れているので、判決としてもものすごくアゲインストなものが出てきて自分が傷つく可能性もあるなと思いながらその場に行って空間にいたんですよね。

てる子さん)で、そんな中で憲法14条の「法の下の平等」において「違憲状態にある」「違憲である」という風なことが言われたときに、なんか本当に「そういうことを言ってくれる人が司法サイドにいるんだ」ということがまず何より嬉しかったというのがものすごく正直なところでした。
自分たちがLGBTQについて「いろんな生きづらさがあるんですよ」と発信していても、「それって君たちが考えているだけでしょ」と思われることがそれまですごく多かったんですけれど、法という公的な態度から「この国の現状がおかしい」ということが発信されたことは、ものすごく大きなことだったなという風に思っています。
幾島)私も裁判所にいたときにすごく感動して。みんな「どんな判決が出るんだろう」と不安な気持ちとドキドキしながら席で聞いていて、「違憲だ」という発言が出たときに、裁判所だから誰もワーとか言わないんだけど、息をのむ音がすごく聞こえて。「はっ」っていう音。記者たちがバタバタ走って出て「違憲だ」というニュースをやるんですけれど、あの感動的な瞬間というのはすごく印象に残っていますね。
てる子さん)そうですね。しかも息をのんだ後、泣き始めましたからね。それが未だに忘れられなくて、日本の状況を大きく変えていく一瞬に立ち会った感じが私自身もありました。
幾島)だからこそ、あんなに感動があった判決だったのに、5年経って今まだ社会が変わっていないというところに対して、裁判と政治のズレがある。裁判に時間がかかるというのは何に関してもそうなんですけれど、政治ってこのままでいいのかなとか、社会ってちゃんと変わってきたかなというのには疑問を持っています。

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稚内市出身。HBCラジオ「気分上昇ワイド ナルミッツ!!!」パーソナリティ、野球実況、HBCテレビ「キタコイ」を担当。Sitakkeでは「むちぞん~無知は損する~」や「アライマ(アラサーの今、話してみた)」に出演。好き勝手に喋るので、リスナーからは「ナルミッツの毒」と言われる。
報道記者時代に、結婚の自由を求める訴訟などを通して性の多様性について取材。現在はWEBマガジン「Sitakke」と、クマと人のいい距離の保ち方を考えるサイト「クマここ」の運営を担当。
三重県出身、北海道大学大学院文学研究科修士課程修了。札幌・すすきののバー「7丁目のパウダールーム」店長。HBCテレビ「今日ドキッ!」コメンテーター、HBCラジオ「したっけラジオ」パーソナリティ、Sitakkeお悩み相談コラムのライターを務める。
※掲載の内容は収録時(2026年7月)の解説・議論に基づきます。
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