
7月の札幌市中央区。道立近代美術館の敷地の中にもエゾシカが出没。少なくとも5時間以上その場を動きませんでした。
札幌市内ではこうしたシカの出没や目撃情報が相次いでいます。
車との衝突事故も年々増えていて、2024年には200件を超えました。
市街地にシカが出没した場合、「麻酔銃」の使用は法律で禁止されていて、至近距離で撃つ「吹き矢」を使うか、自ら山に帰るのを待つことしかできません。
ここ数年はクマの出没も重なり、マンパワーが限られる市は対応に苦慮しています。

「アーバンディア」は、なぜ増えているのか。
酪農学園大学 環境共生学類の立木靖之准教授は「札幌が持つ豊かな自然と、独特の地形に要因がある」と分析します。
「札幌は川が多いので、河畔林や緑地を伝ってきていると推測されます。街の中に『岬状』に森林が突き出している場所が多い。シカが街に出てきて住宅の雑草や公園の草を食べて休んで反芻して、街の中に餌を食べに来ていると考える」

中心部に川が流れ、緑が多い札幌は、シカにとって餌場にアクセスしやすい「過ごしやすい環境」になっていると指摘します。
「人間がシカを追い払ったり、いやな思いをさせないので『安全な場所』で『ここは怖くない』と思うようになると、餌の魅力の方が重くなって警戒心が軽くなっている。このまま何も手を打たないと、大通公園などにシカが普通にいるという状態になるだろうと思っている」
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