2026.09.05

暮らす

【津波の避難】間に合わないときの最終手段…「転覆しても自力で戻る」津波救命艇とは

過去の大地震で津波の記憶を刻んできた十勝の沿岸部。

大切な命と暮らしを守るために、避難対策が進んでいます。
太平洋に面し、過去の被災経験から津波救命艇を導入した豊頃町の取り組みを紹介します。

豊頃町の取り組み「津波救命艇」とは

<教えてくれた人>
豊頃町 総務政策課 危機対策係 係長 手塚健人さん(右)
同係 主任 天野道夫さん

東日本大震災をきっかけに国土交通省が考案した津波救命艇。艇体の強度と転覆しても自力で戻る復元可能元性の高さが特徴。救難信号発信器もあり、沖合に流されても衛星を経由して位置情報が確認できる

2011年3月の東日本大震災で発生した津波は豊頃町大津でも最大4.3mを観測し、漁業施設や漁船が被災した。
津波避難対策特別強化地域の指定を受け、町では住民との話し合いを重ね、24年と25年に津波救命艇を導入し、大津地域の2カ所に整備している。

基本的には大津市街地より高台にある津波緊急避難場所へ車で避難することを最優先とし、「津波救命艇への避難は高台まで避難が間に合わない場合の最終手段と位置付けています」と町危機対策係手塚さんは話している。

毎年5月には行政や関係機関が協力して住民参加の避難訓練を実施。

さらに、避難所につながる新たなルート整備や通信環境整備も進められている。

艇内は奥行き6.2m、高さは中央部で2.0m。定員25人。床下には食料や水、応急医療具などを備蓄する収納があり、奥にはトイレスペースも確保されている

着座シートはクッション性や保温性に優れた材質で長時間座っていても疲れにくい。広げることでマットとしても利用できる

床下の3カ所にパンやビスケット、レトルトシチューなど3日分程度の非常食と水を備蓄

問い合わせ/豊頃町役場
北海道中川郡豊頃町茂岩本町125
Tel:0155・574・2211

※フリーマガジン「Chai」2026年9月号より。
※撮影/辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。

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