2026.07.29
深める
それはね、こういう他者を「手段」化しがちな人間に対しては、「華麗にどこまでもそいつを愛し抜く」のこそが、もっとも効果のある復讐方法なんだってこと。
すんごいのよ、これ。
今話に挙げたお相手にはね。
「これからはもう無くさないでね」と、財布をプレゼントしてみたり。
お会計を求められる前に、全てを済ませて「次行きましょうか」とエスコートしてみたり。
そんな風に、向こうの欲求を徹底的に先回りして叶えるというのを、ある程度の期間続けていたらさ。
フッとある日その人への興味というか、恋心が霧散した瞬間があったのよ。
多分、都合のいいヲンナをやり切って満足したというか、「手段」に徹することにあたしも飽きたんだと思う。
それでね、きっぱり離れてみたら。
なんとその男、こちらにすがりついてきたわけ。
マジで送ってきたんだけどさ、メッセージで「この人生で、君ほど僕のことを愛してくれた人はいない」だって。
やっだぁ!ほんっとマジで、バッカみたい!←
…とまぁ突然、昔の男の悪口大垂れ流し案件になってしまいましたし。笑
今書いたやり方を真似してとは、口が裂けても言えないんだけれど。
相手を手段ではなく目的として徹底的に扱い続け、尊重して付き合い、慕い、想えるだけ想い切ってみること。
このことだけはあたし、「匿名希望」さんに「ぜひやってみて」と伝えたい。
それができれば、その事実がきっと。
今の人に対するロマンティックな感情が消えてしまったあとも、きっとあなた自身を納得させてくれるはず。
「向こうはともあれ、自分は相手をしっかり大切にした。恋、やり切った」って。
「匿名希望」さんは「冷めてきている自分がいます」と、素直に書いてくれてもいて。
もしかしたらこのコラムが届くころには、目下の恋心も完全に鎮火してしまっているかもしれませんが。
もし間に合うならば、最後の炎を今一度燃やすつもりで、どうか相手と向き合ってみてください。
そのチャレンジが、恋愛の成功如何に左右されない、こころの強さをもたらしてくれるはずだから。
あなたがこれからも、出会った誰かのことを芯から大事にできる、優しい人であってくれるよう。
そして、そんなあなたが然るべきベターハーフと出会ってくれるよう。
画面の向こうから、これからも応援していますね!
というわけで、今回は恋の話をピックアップしてみました。
恋だけでなく友情なんかも含め、相手の向けてくれている情愛をいいように利用し「手段」化してしまう人とも、時に出会ったりもするけれど。
自分自身はそういうことを避けていきたいし、出会った他者を、きちんと大切にできる人でありたいなぁ。
そう改めて考えさせられる、いい回だった気がします。
次はどんな回になるかな。じゃ、Sitakkeね〜!
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部あい
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。
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