「Beyond5G」を象徴する体験の実現を目指した共同研究

プロジェクトの概要図

このプロジェクトは、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT(エヌアイシーティー))の委託研究として約4億円の支援を受け、株式会社KDDI総合研究所などと共同で取り組んでいます。背景には、現状の5Gからさらに高速・安定・大容量の通信が可能になった 「Beyond 5G」の社会の成立を想定しています。

ホログラムによる自然な立体映像に加えて、立体感のある音声、力触覚など、今以上に多量の情報(高度マルチモーダル情報)がやり取りできる社会に向けて、北大では電子ホログラムのデータの計算と電子ホログラフィの表示装置を、KDDIでは伝送技術などを、各企業・大学で分担して取り組んでいます。

令和4年度の研究開始から、榊原さんのヘッドマウントディスプレイ型やルーム型の電子ホログラフィ装置が開発されてきました。

3Dデータ取得の様子(データは株式会社クレッセント提供)

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榊原さんは2024年1月にアメリカの学会に参加。「ヘッドマウントディスプレイを持参してデモをしたところ、多くの人から良い反応をいただきました。もっと研究成果を出して国際学会で発表したいと思いました!」

「まずはメディアを通して、私たちがどんな研究をしているか、皆さんに知ってもらうことも、成果の一つ」と坂本教授。

最後に、これからの“野望”について、榊原さんと坂本教授が、笑顔で話してくれました。
「ホログラムを使った画像や映像を見た人から『本物みたいですごい!』という感想が出てきたとしたら、我々、研究者の“負け”なんです(笑)」
「はじめにお見せした蝶の標本ように、最初から違和感なく、完全に『本物』だと思ってもらえるものじゃなきゃ。私たちはそういったものを目指して研究しています!」
一歩ずつですが、着実にその未来に近づいているとおもうとワクワクしますね!

あなたなら、ホログラフィ技術で何を実現したいですか?

※本記事で紹介されている成果の一部は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の委託研究(JPJ012368C06801)により得られたものです

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文: にの瀬
編集:ナベ子(Sitakke編集部)
取材日:2024年2月

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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