2024.03.25
深める「アルムナイ」とは「卒業生」のこと。
定年前に退職した社員とつながりを持ち続け、再雇用を可能にする仕組みです。
北海道コカ・コーラボトリングの井馬智行執行役員は、「人材を確保するための手段や選択肢を増やしたかった」と話します。
一度会社を出て、違うスキルや経験を身につけた人材が戻ってくれたら、即戦力としても期待されます。
帝国データバンク札幌支店の調査では、「正社員が不足している」とした道内企業の割合は、58.8パーセントと2006年の調査開始以来、過去最高となりました。
特に「建設業」、宿泊施設などの「サービス業」、「運輸・倉庫業」で人手不足が深刻です。
企業が期待を寄せる「アルムナイ採用」ですが、実際に再雇用に結びつく数は、まだ限られています。
北海道コカ・コーラボトリングでも、5年間での採用実績はグループ全体で4人。
その背景について井馬役員は「元社員には、抵抗感もあるだろうし、次のキャリアの選択肢のひとつになれるような制度であったらいいと思う」と今後の展望を話してくれました。
「アルムナイ採用」は、会社のカルチャーをわかっている人を採用するので、すぐになじめるというのも大きなポイント。
また、別の会社などで新たな経験を積んでいるということもメリットです。
採用する側としては、「戻って働きたい」と思ってくれることがうれしいといいます。
そうすると、「ミスマッチ」も起こりにくいですよね。
「転職」をプラスに受け止める考えが広がる中、「アルムナイ採用」も人材確保のかたちとして定着していくかもしれません。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年3月13日)の情報に基づきます。