2024.03.20

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俺はもう死ぬんだ ホームレス/ハウスレス~札幌発・生活困窮者の今と支援(第3話)ホームレスを支援する元ホームレス・その1

国家公務員、ギャンブルにはまり…

(イメージ)

島田さんは、北海道北部の山あいの小さな街、中頓別町(なかとんべつ・ちょう)で生まれ育ちました。時代は昭和の高度経済成長の真っただ中でしたが、その恩恵を感じた覚えはあまりなく、自宅に風呂がなかったため、歩いて40分かかる銭湯へ通うほどでした。

「冬は辛くてね、帰りが。-20度の雪道を歩くんですから。せっかく温まったのに、家に着いたらガタガタ震えていましたよ」

地元の高校を卒業した後、堅い仕事に就こうと国家公務員試験を受けて合格しました。配属先は札幌にある国の出先機関の省庁で、同時に大学の夜間部にも通い始めて、学びながら働く公務員人生をスタートさせます。

29歳で霞が関の本省に出向して早朝から翌日未明まで働き、「ニッポンを動かしている一員(本人談)」と感じたこともありました。時はバブル経済の余韻が残る90年代前半のことです。プライベートでも、出向の直前に結婚してマンションを買い、翌年、長女も授かりました。順風満帆の日々で、親族の中でも自慢の存在でした。

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しかし逆風にさらされるまで、時間はかかりませんでした。知り合いに誘われて始めたパチンコや麻雀にはまり、パチスロも知って、一度につぎ込む金がそれまでの数千円から一気に数十万円単位に増え、借金をするようになりました。

その後、40歳で離婚して、ギャンブル漬けの日が続きます。当時はサラ金が簡単に金を貸してくれました。しかし高金利で、例えば1万円を借りても、金利で半分近い額を差し引かれました。「だから、当然のように闇金にも手を出してしまって(本人談)…」、返済の取り立てが激しくなり、給料も差し押さえられるようになって、国家公務員としての職を辞することになりました。43歳の時でした。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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