2024.02.04

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雪原に描く「スノーアート」の魅力って?『ゴールデンカムイ』連載完結記念アートを担当した人に話を聞いてみた

みなさんは、「スノーアート」ってご存じですか?

「スノーアート」とは、一度も足を踏み入れていない雪原にスノーシュー(西洋かんじき)を履いて、一歩ずつ雪を踏み固めて行きながら描くアート作品のことです。

2022年には、北海道出身の漫画家・野田サトル先生による、大人気漫画『ゴールデンカムイ』(集英社)の完結記念となるスノーアートも登場。主人公・杉元佐一とアシㇼパを描いた巨大なストーアートの写真が東京や札幌で展示され、話題になりました。

札幌では、札幌駅前通地下広場で展示されていたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。

今回はそのスノーアートを担当した、北海道中札内村(なかさつないむら)在住のスノーアーティスト梶山智大(かじやまともひろ)さんに、スノーアートの魅力についてお話を聞きました。

「100%自己流で始めた」北海道中札内村在住のスノーアーティスト・梶山智大さん

スノーアーティスト・梶山智大さん(2024年1月撮影)

梶山さんは静岡県のご出身で、2018年の10月に中札内村の地域おこし協力隊として移住してこられました。移住してくる前は、JR東海にお勤めだったそう。

地域おこし協力隊では「観光振興プロデューサー」のお仕事をされていましたが、冬は雪以外に何もなく観光客の呼び込みに苦労していた梶山さん。そんなときに「スノーアート」に出会いました。

梶山さんが住んでいる中札内村は「花と緑とアートの村」をキャッチコピーに掲げています。そのキャッチコピーにぴったりだと思い、「スノーアート」をやってみようと考えたのだそう。

とはいえ梶山さんは全くの素人、アートの知識もありません。大学時代は長野県で過ごしスノーボードなどで雪とふれあったことはあるものの、スノーシューは履いたこともありませんでした。教えてくれる人もなく、100%自己流。はじめはスノーシューも借り物で、履いて歩くだけでも一苦労でした。靴も普通の長靴で、靴擦れで足が血だらけになったことも。

「北海道に移住してきた自分たちの足跡を『スノーアート』として残せればと思いました。全部初めてだったので、最初は大変でしたが、楽しみながらできました」と話します。

2019年から作品作りをスタート

写真提供:株式会社AOILO

2019年2月には第1弾のスノーアート作品を製作し、十勝毎日新聞の1面に掲載されました。それ以降も、毎年スノーアート作品を製作していきます(2022はコロナ禍のため中止)。

写真提供:株式会社AOILO

こちらは初イベントのプロモーションとして描かれた作品です。「Art de Champ」とはフランス語で「畑の芸術」を意味します。実際に村の農家さんの畑をお借りして描いた作品です。大輪を咲かせる花をイメージし、初のイベントの成功を目指して描きました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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