例えば。
「うちの子、まぁ幸せな結婚して、可愛い子どもまでいてさぁ……(以下略)……」なんてやらしい話が、相手さんからはじまったとしたら。
あたしの場合、ちょっとその話を聞いた後で。
「いや羨ましいなぁ。あたしパートナーも子どもいないんですけど、でもママとして自分の子ども同然に、店のスタッフのことは愛そうと思ってるんですよ。なのにある日、結構面倒見てた子からいきなり「ハイドロポンプぅ!」って、顔にトイレ洗剤かけられたことがあって……」って、さらっと返すと思うの(信じられないことですが、焼肉屋の網に続き、これまた実話です。「後足で砂をかける」の現代版?!ってなったよね)。
まぁこんな話されたら普通「一体どんな職場なわけ!?」ってなるじゃん。
その後は、もうこっちのペース。あとは淡々と自分の仕事のことを話せばいい。
それをこそ周囲は聞きたがるだろうし、マウント取ってきた人の作った会話の流れも、これで一瞬はかき消すことができる。
とはいえ、以前この戦法を紹介した時にも書いたけれど、他人が「え!?」を目をひんむいてくれるようなエピソードって、人生そうそう経験できるわけじゃない。
それに、これはあくまで対症療法。ぽんさんのパターンだと、叔母さんのテンションによっては「全然効果ねぇじゃん……しぶといぜこのBBA……」ってことにもなりかねないのよね。
それでも。
イライラしたままムスッとしているよりはマシなはず。
ぽんさん、ぜひこの奇襲作戦、折を見て仕掛けてみてください。
もしかしたらそれをきっかけに、叔母さんと全然違うコミュニケーションのかたちを築けるかもしれない。
そう、ストレスない関係性を構築したいなら、やっぱり自分から働きかけをするのが手っ取り早いんだよね。依然めんどくさいままならサッと離れればいいし、何か変化があればそれをいい改善の機会にしていけばいい。
大事なのは、自分の行動の軸は、自分でコントロールし切るっていうこと。
理不尽な評価を他者から向けられがちな、社会常識持ち上げ気味のこの世の中です。
色々上手にかわしながら生きていきたいもんだよね。
ぽんさん、ぜひあなたらしく、時にいろんな飛び道具も使いながら、マウント野郎の攻撃からするっとサバイブしてみてください。
同様の問題をしばしば思案し、交わし方を日々考えあぐねているひとりの同志として、西創成の地からあなたのことをこれからも応援していますよん!
というわけで、今回は「親類付き合い」だったり、その中で発生するマウント合戦ってやつについて考えてみました。
年明けから似たようなことに悩んで、末吉寄りの闇オーラだったみなさんも、あたしの様子おかしげなエピソードとか読んで、ちょっとはすっきりしたかしら……?
ほんっと、トイレ洗剤ってしばらく肌がピリピリするのね。ウォータープルーフの化粧使ってるはずなのに、刺激の物理貫通っぷりはなはだしかったことを、あたしは一生忘れないでしょう。
うふふ、今年もこんな気軽なテンションで、みなさんと一緒にいろんなモヤモヤと向き合っていけるのねん。2024年も、読者の方々からのお手紙が楽しみです!
ではでは、また次回。Sitakkeね〜!
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部 ナベ子
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。LGBTパレードを主催する「 さっぽろレインボープライド」の実行委員を兼任。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。
【悩み】他人の愚痴を聞くのがしんどい。メンタルをどう保てばいい?
【悩み】これは「甘え」でしょうか?もっとがんばらなきゃ、と思えば思うほど、心が折れて辛いんです
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