2024.01.13

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大好きな人が亡くなり、心の整理がつきません。どうしたらいい?【2023年ピックアップ③】

あたしなりのAnswer

さて、Y.Iさん。ここからは、勝手ながらもあなたに共感を覚えた人間として、あたしのひとりよがりの産物になってしまうかもしれませんが、エールを届けさせてください。

まず、はっきり言っておきたい。
あなたはちっとも、薄情者ではありません。
親友のことを考え、連絡が取れないことを少しでもおかしいと思い、行動に移している。
その時点で、あなたがその友人のことをどれだけ大事に思っていたのかは、あたしにもよく伝わってきます。

タイムラグはあったかもしれない。
連絡の頻度も、確かにもっと取れたのかもしれません。
そうした後悔がY.Iさんのこころから去っていくためには、しばらく時間もかかることでしょう。

でもねY.Iさん、ぜひあなたには事を逆に考えてみてほしい。
どういうことかって言うと、その後悔の存在自体が、その人を大切に思っていたという何よりの証拠なのではないかと、あたしは個人的にそう思うんです。

「こうもできたかもしれない」「こうしていたらあのとき一目会えたかも」。
誰かとの別れを経験した者が、ほぼ必ずといっていいほど抱くこうした気持ち。
それらは、相手への愛があってこそ出てくるもの。相手と一緒に生きた時間をきちんと、いとおしんでいるからこそ湧いてくる、尊くてあったかい感情なんじゃないかしら。

だから、今はきっと、むしろ後悔していい
なんならあたしY.Iさんは、心のすみずみまでその親友のことをたどって、その存在を失った事実に対し、思いっきり悲しんでもいいんじゃないかなって思います。

2年前のコラムの中でも書いたんだけれど、やっぱり遺された者がすべきなのは、先に旅立った人の分まで、精一杯生きること。そして、大切な人との思い出を心に抱き、時にそこに痛みも感じながら、その別れを生へのエネルギーに変えていくこと。

そうしていくための準備のひとつとして、今Y.Iさんには自分の感情をむき出しにしてみてほしい。お友達との別離を「別離」として正面からとらえられるまで、一旦涙の海を泳ぐ時間をとってみてみることも、きっと必要だと思うんです。
悲しみきった後では、少しずつ前を向く余力が出てくるはず。
完全に気持ちが晴れるには時間がかかるかもしれないけれど、しっかり一歩一歩進んでいけるようにこころがチューニングされていれば、それでもう大丈夫。お友達の分まで、もうあなたは未来を拓いていけるでしょう。

同じような痛みを抱えた人間として、Y.Iさんにはぜひ明日に向かう気持ちを捨てずにいてほしい。
親友とともにこれからも、人生を「生きて」いってほしい。

全ての人に等しく訪れる「死」。だからこそ、その闇に取り込まれるのではなく、その別れが示し照らし出す「生」の輝きを忘れずにいたい。
そんな気持ちも抱きながらあたしは、Y.Iさんの背中を少しでも押せることができたならと、今回のコラムを書きながら切に願っていたのでした。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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