毎日がんばる“わたし自身”を、いたわってあげませんか?

ココロとカラダをセルフケアするためのTipsを、簡単な運動と共にゆるっとご紹介。北海道内を中心に、25年以上に渡って「女性の健康と運動」を研究・サポートしてきた、寅嶋先生にご提案いただきます。

連載「ココロ伸ばし、カラダ伸ばしの、ワン、ツー、スリー!」

こんにちは、とらしまです。前回に引き続き、「妊活」第4弾は、40代の妊活と更年期についてお話しします。
何かと忙しい40代での妊活や出産は、ご苦労もひとしお。2019年に出会った、40代のお母さん3人のお声はほぼ共通していました。

「妊活中から体が辛かった……体力も下がってきていて、とてもしんどかった」
「腰痛や尿漏れが、更年期からくるものか、それとも妊娠中の特有の症状なのか、どちらかよくわからず悩んだ」
「妊活中、毎日、日中はとても眠くて眠くて大変!でも冷え性なので、夜はなかなか眠れなかった」

前回も触れましたが、40代前後は、人によっては更年期症状が出始めます。体力も落ち始めるタイミングで、さらに妊活や妊娠による心身の変化も加わると、不調の原因が何なのか、どう対処していいか、わからなくなってしまうこともあります。

そこで役立つのが運動です。私は道内で6年間ほど、更年期世代への健康運動処方を行ってきました。運動は、更年期症状を軽減させてくれます。血行促進やホルモンバランスの安定化のほか、睡眠不足の解消も見込めます。運動をすることで体が活発化し、心地よい程度の疲労感が得られると、よく眠れるようになり、睡眠の質が上がるのです。

さて、運動をしてみたみなさんには、どんな効果があったかというと……腰痛や肩こり、尿漏れなどの不調が意外とスムーズに消え、体力もアップ!日中の眠気がなくなり夜はぐっすり眠れるようになるなどの睡眠状況の改善も見られました。それに伴い、みなさんの表情や顔つきにも、どんどんと変化が見られました。最初は「しんどい」「辛い~!」なお顔だったのが、4週間もたつと、とっても晴れ晴れとした表情に。自宅でコツコツと運動を継続していた方では、体脂肪減少や生活リズムの改善にまでつながったという方もいらっしゃって、こちらも嬉しくなりました。

40代はどうしても、心と体の調子を崩したり、崩した時の回復力が落ちがちな年代。でも、手立てがないわけではありません。運動は、更年期症状の軽減はもちろん、更年期症状がない方にも、心身の調子を整えたりする効果があります。妊活中の40代の方には、ぜひ、毎日コツコツ、運動を継続してほしいなと思います。

今日の“カラダ伸ばし”

更年期世代への健康運動処方で効果が見られたプログラムをご紹介!妊活中こそ、行っていただきたいプログラムです。血行促進にも、体力向上にもつながります。連続的な運動で、少し息が上がるかもしれません、つらかったら、あまり無理せずに。

左から、①②③

①足を肩幅に広げ、両手を胸の前に出す。
②膝、股関節を曲げていき、お尻を少し突き出すように下ろしていく。このとき、上体が前に倒れないよう、また、できるだけ、膝がつま先を超えないように注意を
③膝を伸ばし切らないようにしながら元の体勢に戻る。②〜③の動きを3〜5回くり返す

こころもカラダも、ゆったり、ワン・ツー・スリー!
明日も、みなさんが元気な1日を過ごせますように。

***
■プロフィール:寅嶋静香(とらしましずか)
京都工芸繊維大学研究員。一般社団法人フィジカルケアラボ 理事。
2001年東京大学大学院 生命環境科学系身体運動科学講座終了 PH.,D(専門:運動・スポーツ生理学)
女性と運動の関係を研究するかたわら、「産後こそ、母になったご自身を大切に……」を合言葉に、科学的なエビデンスに基づく、安全・安心を担保しながらの産後の母親支援(健康サポート)を北海道内で12年間実施。このほか、更年期女性へのケア講座なども道内各地で実施。主な著書に「バウンス運動の生理学的基礎~バランスボールで弾む運動の科学的分析~」(ブックハウスHD、2022年8月)

Edit:ナベ子(Sitakke編集部)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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