全国でもかなり珍しいという「生ひやむぎ」の専門店が、4月12日、北見にオープンしました。
「原点」とも言える商品を、老舗の製麺所が復活させた思いとは?
つやつやに輝く麺は、もちもち・しこしこで、風味が格別!
「生ひやむぎ」です。
「どうしても乾麺のひやむぎが主流なので、食べたお客さんは最初の印象がすごく驚く」
そう話すのは、北見の津村製麺所を運営する「ツムラ」の津村健太社長です。
創業74年を迎えた、津村製麺所。
4月12日、工場に併設された店舗「TUMUGU Labo」を、「生ひやむぎ」の専門店としてリニューアルオープンさせました。
うどんやそば、ラーメン、パスタ…。
数ある麺料理のなかで、なぜ今、「生ひやむぎ」なのでしょうか?
津村社長は、「先々代の頃まで作っていたようだけど、入社したときにはなくて、長い間商品として存在していなかった」と話します。
2代目の祖父が生み出した「生ひやむぎ」は、ほかの麺の人気に押され、1960年代に一時、姿を消したといいます。
復活には、あるきっかけがありました。
2007年、祖母の遺品整理で出てきた1枚の写真。
看板商品だった「ひやむぎ」の文字を見た現在の代表は、「原点」とも言える商品の復活を誓いました。
翌年、製造が再開された「生ひやむぎ」は、オホーツク産の小麦を使い、「ここでしか食べられない味」にこだわりました。
さらに今年、伝統と美味しさを究めるため、店舗でこれまで提供していた「うどん」をやめて、全国でも珍しいという「生ひやむぎ専門店」に生まれ変わったのです。
津村社長は、「どうしてもこだわりというか…ひやむぎを多くの方に知ってもらいたい」と話します。
12日から登場したのは、北見の名産、タマネギの天ぷらが20センチほど積みあがった新メニューです。
訪れていた客は、
「もちもちとしていて、甘みもある、深みもある感じ」
「家で食べるのと生は違う感じがします、タマネギも甘くておいしい」
と話していました。
津村社長は、「ぜひ北見に来て、ひやむぎがごちそうに代わるような体験をしてもらいたい」と話していました。
店は今後も、地元オホーツク産の食材とのコラボを研究し、「生ひやむぎ」の魅力をさらに広めていきたいとしています。
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TUMUGU Labo
・北見市豊地26-26
・営業:午前10時~午後4時 (食事提供/午前11時〜午後2時)
・定休: 土曜・日曜・祝日
文:HBC報道部
編集: Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2023年4月12日)の情報に基づきます。