2023.01.17
出かける「ゴールデンカムイ」。言わずもがな、野田サトル先生による大ヒットマンガである。昨年4月に迎えた“大団円”は、まだ記憶に新しい。
待望の次回作は、 北海道を舞台に繰り広げられる、"アイスホッケー"の物語 らしい。
北海道在住の筆者にとって、連載開始予定のことしの春が待ち遠しいかぎりだ。
ところで、20年来の“マンガ好き”な筆者には、ひとつ持論がある。
それは、作品の背景知識を知ることで、その世界観への没入感がより強くなり、作品をより一層楽しめるということだ。
自分自身の目で“体験”すると、その効果も大きい。
「るろうに剣心」をきっかけにはじめた剣道もそうだし、聖地・新宿を訪れるたびに「シティハンター」の主人公への想いを募らせた。「ゴールデンカムイ」では、作中ゆかりの場所(旧樺戸集治監etc.)を巡ったことで、作品世界にさらに没入できるようになった。
そして今回の"アイスホッケー"なのだが…筆者は、スポーツ全般に、とにかく疎い。
サッカーや野球も含め、スポーツをほぼ観たことがないし、知識もほとんどない。
ましてや、 "アイスホッケー"については、知識ゼロに等しいのだ…。
ということで今回、「野田サトル先生の次回作をより楽しみたい!」という動機をきっかけに、 アイスホッケーの試合を人生で初めて観に行ってみることにした。 その様子をレポートする。
2022年12月3日(土)、道新杯争奪全道女子アイスホッケー大会@月寒体育館を訪れた。
スポーツ担当部署の先輩いわく 「道内の女子チームNO.1を決める、とっても大事な大会」 らしい。
今回は特別に、 とある“アイスホッケー経験者” が、解説役を快く引き受けてくれたとのこと!
解説役はこのお方。
“経験者”っていうか、オリンピック選手じゃん…(驚)
筆者: ごめんなさい。 スゴい人を前にして、すごく申し訳ないのですが、わたし本当にアイスホッケーのことなにも調べないまま、来てしまいました…。
米山:大丈夫ですよ!競技を知らない人たちにこそ、魅力を知ってもらいたいなって思っているので!なんでも質問してください!
筆者:(やさしい人でよかった…ホッ)
筆者:わーー!氷のリンクだ!! 想像よりもずっと広い!そして…寒い!!
米山さん:もちろん、会場にもよりますが、基本的には寒いですね~!
筆者:選手たちも、寒さって感じるものなんですか?
米山さん:ウォームアップをしてきているので、基本的には寒さは感じないです。
むしろ、観客が多いときは、その熱がリンク上の選手にも伝わるので、暑いくらい!
平昌オリンピック(2018)の出場権獲得をかけた最終予選では、観客がズラーッといらっしゃったので、氷上でも「あっつ!!」って思いながら試合していました(笑)。気持ちも高揚しましたね~!
米山さん:あ、もし良かったら、コレどうぞ!
米山さんが手渡してくれたのは、のど飴と、あたたかい紅茶。
「このとおり、観客席は寒いですし、乾燥もしますから、ね^^」と笑顔の米山さん。
やさしい…(ジーン)
米山さん:さあ1試合目はじまりましたよ! TOYOTA CYGNUS(苫小牧)と、高須クリニック御影グレッズ(清水町)による試合 です!楽しみですね~!!
筆者:ハイ楽しみです!!
とは言ったものの、 “棒状のもので、小さい球のようなものを打って、ゴールに入れる” 以上のことはなにひとつ知らない筆者。まずはそのまま一回戦目を観戦することに。
ゴォオオオーッ!
凄まじいスピードで、滑走していく選手たち!
衝突!
衝突!!
「ドゴォオオン!!」 壁にぶつかって転倒!
筆者: 人が吹っ飛んでる!! ガンガン壁にもぶつかってるんですけど!
スケートのスピード速っ!!めっちゃ迫力!!
米山さん:ふふふ
筆者:なんか 「超速スピードの肉弾戦!」 って感じですけど、反則とかはあるんですか?
米山さん:助走をつけて相手にぶつかっていったり、スティック (←※選手が持ってる棒状のやつ) で、相手を叩いたりは反則です!
でも、パック (←※小さいボールみたいなやつ) を追いかける中で、他の選手と接触してしまったり、それによって結果的に相手がふっ飛んでしまったり、転倒したりすることもあるので、そこは審判の判断によりますね。
筆者:なるほど!剣道でいうと、面を打つときに、体が接触して相手が吹っ飛ぶのはセーフな場合もあるとして、意図的に体当たりをしてふっ飛ばすのはNG的なのと同じですかね?
米山さん:規定は色々ありますが、ざっくりいうとそんな感じですね!ちなみに、剣道も同じかもしれませんが、防具をつけているので、ぶつかられても "みなさんの想像”よりは、痛くはない と思います。慣れてしまっているだけかもしれませんが(笑)ふふふ。
筆者:ええと、リンクの上に何人いるんだろ?動きが素早くて数えられない…
アイスホッケーって、1チームあたり何人でやってるんですか?
米山:何人だと思います?
筆者:う~~ん、8人!!
米山:ブッブー!残念!正解は6人です。
相手チームをガンガン”攻める”フォワード役が3人。相手チームからゴールを”守る”ディフェンス役が2人。あとは、ゴールキーパーが1人ですね。
筆者:6人にそれぞれの役割があるんですね!
筆者:あ!ゴールに入った!一回のゴールにつき、加点されるのは1点ですよね。
米山さん:点数計算はわかりやすいですよね^^
筆者:さっきからず~っと気になっていたんですけど、ゴールが入るたびに、エヴァンゲリオンの戦闘BGMがかかってますよね?これも決まってるんですか?
この曲、PS2のゲーム「エヴァンゲリオン2」で、宿敵・使途を倒したときにも、流れるんですよ!個人的にはテンション上がります!
米山さん:エヴァの曲をかけるというルールはないです(笑)会場によっても違いますね。オリンピック会場では、かけたい曲のリクエストを各国に聞いてくれました。
2022年の北京冬季オリンピックのときは、ゴールを決めたタイミングに流してほしい曲として、嵐の『Happiness』をリクエストをしました。チーム内で話し合って決めたんです。
いまでもあの曲を聴くと、なんだか嬉しい気持ちになれるんですよ^^
筆者:すてき…
TOYOTA CYGNUS(苫小牧) VS高須クリニック御影グレッズ 10対1で勝負アリ!
米山さん:初めての試合、どうでした?
筆者: いや~~~迫力がスゴイ!! でも正直、スピードが速すぎてなにがなんだか…ってうちに終わってました(笑)
米山さん:(笑)
筆者:後半くらいからは、少しずつ目が慣れてきたのか、選手の動きをなんとなく目で追えるようになった気がします。2試合目はもっとよく見てみます!楽しみ!
米山さん:それは良かったです!2試合目もしっかり見ていてくださいね!
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