北海道では、厳しい寒さが本格化してきました。
ますますふわふわであたたかみのある羊毛がぴったりの季節に!
第2回目の今回は、前回作ったシマエナガが住むツリー型のお家の作り方を、札幌在住・羊毛フェルト作家の筆者がご紹介します。
前回のレッスン:【第1回】シマエナガを作る
今回必要な道具
フェルティングマット(100円ショップ)、手芸用ハサミ、工作用ハサミ、ポールペン、まち針(2・3本)、ニードル
コンパス、メジャー、ものさし、接着剤
今回、ぜひ用意していただきたいのが、100円ショップで購入できる『羊毛フェルト用マット』です。薄さがポイントで、用途に合わせてカットして使います。
シート状フェルト緑系色(20×20cm)、毛糸(緑・赤)、木綿糸、羊毛(ニードルわたわた染色ホワイト)・茶色、厚紙、キャンドル型LEDライト、前回作ったシマエナガ
厚紙で扉と窓の型紙を作ります。厚紙はお菓子の空き箱などを使いましょう。すべてフリーハンドで描いても構わないのですが、コンパスやものさしがあると便利です。
丸い窓は2種類。最大でも前回作ったシマエナガの大きさまでにします。ハート型にしてももかわいいですよ。
扉は縦横3cm、真ん中の高い部分を3.5cmにして、頭部をアーチ型にします。
型紙が描けたら、全て切り抜きます。
ハサミでマットの1/3をカットします。
制作過程で、用途に合わせて大小どちらも使います。
(1)木綿糸を20cm用意します。
(2)左上の角に糸の端を合わせます。指で押さえながら反対の端で弧を描くように糸を動かし、軌道をボールペンで印付けします。
(3)ボールペンで付けた印を内側にし、丸めるようにじょうご型にします。
打ち合わせ5mmで、まち針でとめます。
(4)その形のまま先ほど付けた印に沿ってハサミで切ります。
写真のような円錐形ができます。
(1)まち針を外しフェルトを広げます。
(2)下に1cmの余白を残し、扉と窓の型紙を使って図案を描きます。
小さいものはフリーハンドで描いてOKです。
(1)円を切り抜きます。円を描いた部分を山折りにして、線上の一部をハサミでカットし穴を開けます。
そこを手掛かりに円を切り抜きます。
(2)ハートを切り抜きます。
ハートは真ん中で山折りにして、重ねたまま切り抜きます。
(3)扉を切ります。
扉は開閉するようにしたいので、左右どちらかは切らずに壁とつないだまま、円を切り抜く方法と同様に切ります。この写真では左側を残して切り抜いています。
全ての図案の切り抜きが終わりました。
シート状フェルトのままでは強度が弱いため、補強と装飾の意味で羊毛を刺していきます。
(1)切り分けたマット(大)の上に、切り抜きが終わったフェルトを置きます。『ニードルわたわた染色ホワイト』を少しずつちぎってニードルで刺します。
まばらになっても大丈夫! 扉を避けて全体に刺していきましょう。
(2)扉は茶色の羊毛を刺します。少しずつ刺しながら表、裏、サイドも茶色にしていきます。
壁と扉ができました。
(3)次に窓枠を作ります。窓の縁を緑色の毛糸で囲いながら、毛糸の上をニードルで刺しましょう。一周できたら毛糸を切ります。
(4)扉の枠を作ります。扉を閉めた状態で扉を囲みましょう。直線部分で一度毛糸を切ると、きれいに角が出ます。
ハートはくぼみから左右に分けて刺すとキレイに仕上がります。毛糸は赤一色でも、緑と赤の二重でもお好みで!
いよいよ完成間近です! 窓枠は全部に付けなくても大丈夫。アクセントになるように好きなところに付けていきましょう。
(5)端を5mm重ねて円錐形に組み立てます。マット(小)を円錐形の中に入れて使います。サイズが大きければ、さらに細くカットしましょう。
重ねた部分の上に羊毛を乗せて、ニードルで刺します。羊毛が糊の役割を果たします。
ツリー型のお家ができました!
(6)飾り付けをしましょう。扉にリボンやリース(三つ編みした毛糸を丸くしたもの)を付けたり、ツリー全体にリポンを掛けたりするとかわいいいですよ。
(7)中にLEDライトとシマエナガを入れれば完成です。
キャンドルタイプのLEDライトは、100円ショップでも購入できますし、家具屋さんの雑貨コーナーでもクリスマス時期はたくさん売られています。光が強く揺らぐタイプがおすすめですよ。夜、部屋の灯りを消して、シマエナガたちとクリスマスを楽しんでくださいね。
次回は応用編として、スーパーポンポンメーカー35mmと45mmを2つ組み合わせて作る、北海道3大かわいい動物でも人気のエゾリスの作り方をご紹介します。お楽しみに!
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文:すぎたまり(羊毛フェルト作家・講師)
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【ライター:すぎたまり PROFILE】
札幌市在住。20年前、池田町で羊と出会う。
羊毛フェルトは、羊毛で大小のポンポンを作り、それをつなげてペットのモモンガを作ったのが始まり。自由自在に変化する羊毛がただただ面白く、遊んでもらったり、格闘したり。「羊毛のあたたかみと可能性を伝えたい!」「日常にもっと羊毛を!」といつも考えている人。