2022.11.19
SitakkeTV一目見て、「おいしそう」!
米一粒一粒が際立ったパエリアに、ツヤツヤのエビ。
チョークアーティストの、Hanaeさんの作品です。
「看板は、遠くから見ても目を引くように、はっきりとした色使いや構図を考えている」といいます。
黒板に向かうとき、白い紙に絵を描くときとは、違ったところにコツがあります。
「白い紙に黒い鉛筆で絵を描くときは、影を描く。黒板を使うときは、影を残して光を描くのが面白いなと思っています」と話します。
たとえば、Hanaeさんが描いた、こちらの看板。
肉や骨の白い輝きが、肉汁があふれだしそうな、おいしい見た目につながっています。そしてよく見ると、格子状に残された黒が、肉の立体感を表現しています。
11月5日。岩見沢教育大学で開かれたイベント「あそびプロジェクトvol.14」の中で、Sitakkeもブースを出展。
Hanaeさんを講師として、黒板を使ったアートのワークショップを開きました。
使ったのは、日本理化学工業・美唄工場のチョーク。環境にも人にも優しい工程で作られているのですが、質も高いんです。
この色の種類の豊富さと、発色の良さは、Hanaeさんも気に入っていて、これまでも使ったことがあるそう。
Hanaeさんにポイントを聞きながら、おしゃれに文字を描く子もいれば、思い思いのイラストを描く子も。
Hanaeさんは、「人のあたたかさというか、力加減でタッチが変わるので、同じものを使っても人それぞれ違う雰囲気になるのが面白い」と話します。
子どもたちが描く様子を、「かっこよく描けたね!」「かわいい!たくさん描いたね」と、楽しそうに見ていました。
「最近の子はこういう絵を描くんだなとか、こういう色の使い方するんだなとか、新鮮で、刺激になったりします。以前は、みんな同じキャラクターの絵を描いていたんですけど、きょうは地下鉄だったり、食べ物だったり、それぞれはっきり好きなものがあるんだなとわかって面白かったです」
前の子どもが描いた地球や太陽の上に、ぐうぜん、「Nature」「Sunshine」と描く子がいたりと、たくさんの子が少しずつ参加するからこその、楽しい奇跡もありました。
子どもが、Hanaeさんが描いた部分を指さして「あれ描いた人すごい」と話しかけ、Hanaeさんと「私描いたんだよ!」「すげー!」と談笑するシーンもありました。
子どもたちと一緒に、黒板を使ったアートの魅力を再実感したHanaeさん。
実は、大学卒業からすぐにアートの道に進んだわけではなく、クリエイティブな仕事にあこがれながらも、なかなか踏み出せずにいました。
そこから、なぜチョークアーティストになったのか?
そのストーリーは、こちらのインタビュー記事でご紹介しています。
【札幌在住の作家が、11年間黒板に絵を描き続けて見つけたこと。】
■名前も知らない人の子を身ごもって…孤立した妊婦の未来を変えた、ある出会い【後編】
■ 「生きやすいように生きた」男性の体に生まれて、女性になるまで。今、願うこと
■クマに「申し訳ない気持ちも…」札幌市南区石山で駆除。市民や専門家の受け止めは
記事一覧:【いろんな価値観や生き方に触れたい】