ここは、北海道室蘭市の水族館。
風呂桶を大事そうに抱えているのは、ゼニガタアザラシの「さつき」。
まるで楽器のように、勢いよく風呂桶を叩くんだそうです。
一体なぜ?
アザラシ担当の飼育員・松村さんによると「この桶を持って叩いて、エサの『おねだり』をするんです」「他のアザラシはしなくて、さつきちゃんしかしてないです」とのこと。
そうなんです、これはとっても可愛い「エサのおねだり」!
松村さんによると、アザラシのさつきは、10年以上前から、エサのおねだりのために、風呂桶を叩くようになったそう。
「もともとボールを持ってアピールをするアザラシだったので、それなら風呂桶を持ってアピールさせてみたら、かわいいんじゃないかということで、ケロリンを持たせるようになりました」と話します。
最初はサッカーボールだったという、さつきのアピール。
その後、およそ10年前、実家が銭湯だったという水族館のスタッフが「ケロリン」の黄色い風呂桶をもってきたそうです。
上手に風呂桶を叩いて、「エサをちょうだい!」と猛アピールするさつき。
でも、ちょっとした問題もあるようです…
「ケロリンを持ってアピールするのはいいけど、他のアザラシに(エサを)食べられちゃったりするので、その分をあとで飼育係が調整しています」と話す。
この日も、風呂桶に集中し過ぎたのか、エサを食べられない場面がありました。
ちょっと残念な、さつき。
でもそんなおちゃめな姿に癒されるというファンも多いんだそうです。
現在は冬季休館中の室蘭水族館。
ぜひ来年、可愛いさつきの姿を見に、訪れてみてはいかがでしょうか。
※掲載の内容は番組放送時(2022年11月3日)の情報に基づきます。