
着物の選び方も、年齢や経験とともに少しずつ変わっていきます。
入門したばかりの頃は、赤やピンクのような華やかでかわいらしいものを着るように、という風に言われていました。
若い頃って、お姐さん方が着ているような渋くて落ち着いた色味のお着物に憧れたりするんですよね。
当時は、「かわいらしい着物は若いうちしか着られないからね!」とよく助言をいただいていたのですが、この言葉の意味がこの頃よく分かってきたような気がします。
年を重ねるにつれて、自分にふさわしい色や柄を選ぶ必要が出てきます。
今の自分は、ちょうどその移り変わりの中にいるように感じています。

そしてもうひとつ、この世界のステキなところだと感じているのが「受け継ぐ」という文化です。
自分がかつてお母さんやお姐さんからしていただいたように、今度は自分が後輩へ着物を譲る側になってきました。
誰かが大切にしてきた一枚を、また別の誰かが受け取って着続けていく。
その循環の中にいられることが、とてもうれしく、誇らしくもあります。
着物はただの衣服ではなく、人から人へと想いごと受け継がれていくもの。
日々の手入れや工夫の積み重ねも含めて、その一枚に物語が宿っているのだと感じています。
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連載さっぽろ芸妓日記」
文:さっぽろ名妓連 こと代
編集:Sitakke編集部あい
<「こと代」プロフィール>
札幌生まれ、札幌育ち。2018年にお披露目して以降、現在も最北の花柳界「さっぽろ 名妓連」で芸妓として活動中。開拓期から続く北海道の花柳界文化をたくさんの方に 知っていただくべく日々奮闘中。飼い猫達と遊ぶことが日々の癒し。
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