2021.12.22

食べる

北海道民ならお馴染み「ザンギ」と「唐揚げ」の違いとは?ザンギ発祥や名店レシピまとめ!

ザンギ ーー。本州の人から耳馴染みのない言葉ですが、北海道民にとっては昔から慣れ親しんだ「鶏の唐揚げ」=「ザンギ」といいます。
家庭でも日常的に作られ、道民に愛されている「ザンギ」。そんなザンギについて、ザンギの発祥や名店のレシピなどまとめました。

ザンギと唐揚げって何が違うの?

「ザンギと唐揚げって何が違うの?」・・・一番大きな違いは味付け。
醤油ベースにニンニクや生姜などを加えたタレに漬け込んで、下味を付けてから揚げるのがザンギの特徴
唐揚げでも下味を付けてから揚げるレシピも多数ありますが、下味を付けなくても「唐揚げ」と言えるのに対し、「ザンギ」は下味を付けるのが一般的なレシピです。

また、一般社団法人国際ザンギ協会ではこのように定義されています。
「ザンギとは食材に醤油・ニンニク等で下味をつけ、小麦粉や片栗粉またはそれらを使用した液体状のタネをまぶして油で揚げたものである」

“ザンギ”のルーツは?

北海道のザンギのルーツや語源の由来については函館発祥説・釧路発祥説など諸説ありますが、釧路市末広の「鳥松」というお店が1960年頃に出したのが最初であるという説が最有力であると言われています。

名前の由来は、店主が中国料理の鶏の唐揚げ「炸鶏(ザーチー/ザーギー)」に運が付くようにと、文字の間に「ン」を加え「ザ“ン”ギ」と呼ばれるようになったという説があるようです。そのほか、鶏肉を骨ごと切る“散切り”が由来という説や、中国語の「ジャーズージー(炸子鶏)」が訛って「ザンギ」になったという説など、さまざまな説が唱えらえているようです。

ブロイラーを骨ごとぶつ切りにして揚げたのが始まりと言われており、昔は「ザンギ」と言えば骨付きザンギを指すことが多かったようです。現在主流となっている骨なしのタイプは、反対に「骨なしザンギ」と呼ばれていました。
「鳥松」のメニュー表記は現在でも「ザンギ」と「骨なしザンギ」となっています。

ザンギのレシピ(札幌の名店「布袋」レシピ)

1998年に創業し、長年札幌の人々に愛されている名店「中国料理 布袋」。
看板メニューでもある「ザンギ」は1日に3000個売れることもあるとか。
そのザンギの味を家庭で再現できる レシピを、布袋総括料理長の松岡洋史さんに教えていただきました!

【材料】(2人分)

・鶏モモ肉…500g
・水…600cc
・塩…6g
・しょうゆ、酒…各 小さじ2
・塩・うま味調味料・ホワイトペッパー…各小さじ1/2
・紹興酒・砂糖・おろしショウガ・小麦粉・ゴマ油・サラダ油…各 小さじ1
・卵…1個
・片栗粉…75g

※ザンギタレ
・長ネギ…1/3本
・酢…大さじ7
・しょうゆ・砂糖…各 大さじ3
・おろしショウガ…小さじ1.5
・ゴマ油…小さじ1
・塩・うま味調味料・ブラックペッパー…各 少々

【作り方】
①鶏モモ肉を、8等分に切ります。
 600ccの水に6gの塩を加えそこに鶏モモ肉を約10分漬けます
 ※肉の食感を良くし、臭みを消すため
 ショウガの皮やネギの青い部分などを入れると風味が増します。

②水気を取った鶏モモ肉に、しょうゆ・酒・紹興酒を入れて、揉んでなじませます。
 紹興酒がない場合は普通の酒でも代用できます。

③塩・うま味調味料・砂糖・ホワイトペッパーを加え、揉んでなじませます。
 先に液体の調味料を加えておいたので、溶けやすくなります。

④次に、卵・おろしショウガを加え、揉んでなじませます。
 これでお肉がジューシーになります!

★ポイント
 肉汁を閉じ込める小麦粉と片栗粉を加え、揉んでなじませます。
 片栗粉を多く入れるのは、サクサクパリパリの食感を出すため。
 この段階で水分が残っていたら、片栗粉を足してください。

⑤最後に、ゴマ油とサラダ油を加え、揉んでなじませます。
 ゴマ油は香りづけに、サラダ油は衣と肉をなじませる効果があります。

⑥なじませた鶏肉を、フリーザーバッグやビニール袋に入れて一晩寝かせます。
 こうすることで調味料をしっかり染みこませることができます。
 水分が出てきたら、片栗粉を足して混ぜてください。

⑦鶏肉を、約160~170度の油(菜箸の先に少し泡が出るくらいが目安)で約1分30秒揚げます。
 まずは低温で揚げることで、衣をサクサクパリパリな状態にします。

★ポイント
 鶏肉は切らないように広げ、皮を伸ばして揚げましょう。
 揚げ時間の短縮になり、皮を伸ばすことでさらにパリパリになります!

⑧きつね色になったら、一度取り出して、30秒~1分程度、鶏肉を休ませます。
 その間に鍋は強火にかけ、油を高温にしましょう。

⑨約180度の油で、2度揚げ!
 高温で2度揚げすることで、今度はジューシー感が出ます。
 約3分揚げれば、布袋のザンギの完成です!

※ザンギタレ
長ネギをみじん切りにして、しょうゆ・酢・砂糖・塩・ブラックペッパー ・うま味調味料・ゴマ油・おろしショウガと混ぜ合わせれば完成です。

人気店の絶品ザンギを是非、ご家庭でも試してみてください!

中国料理 布袋 本店

住所:北海道札幌市中央区南1条西9-1-3 ※市電通り沿い南向き
営業時間:11:00~21:00(L.O.22:00)
定休日:不定休
アクセス:【電車】地下鉄東西線西11丁目駅より徒歩5分
     【車】札幌道札幌北ICより約20分
駐車場:なし
中国料理 布袋 本店 公式サイト
※営業時間・定休日等が記載と異なる場合がございます。ご来店時は、事前に店舗へご確認をお願いします。

【関連記事】
【プロ直伝レシピ】札幌の人気店の味をご家庭で「布袋」のザンギ

お取り寄せできる“ザンギ”

北海道小樽市の「小樽なると屋」は、小樽のソールフード「若鶏半身揚げ」で有名なお店。この若鶏半身揚げに匹敵するほどの人気のメニューが「ザンギ」です。
実は、小樽なると屋のザンギはお取り寄せが可能。

揚げたてのザンギを真空パックにした形で発送されてきます。冷凍、冷蔵があり、届いてすぐ食べるなら冷蔵、しばらく置いてから食べるなら冷凍を注文するのがおすすめ。送料は住んでいる地域によって異なります。

「小樽なると屋」は小樽駅前にある創業60年の老舗「若鶏時代なると 本店」の三代目(実孫)が暖簾分けで独立したお店で、味付けや調理方法は2店舗とも全く同じです。
皮はパリッと、中はジューシー。同店秘伝のタレの味付けは、やみつきになる美味しさです。
食卓の一品、お弁当のおかず、お酒のおつまみなどオールマイティーに活用できますよ。

若鶏時代なると 本店

住所:北海道小樽市稲穂3丁目16番13号
電話番号:0134-32-3280
営業時間:11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:不定休
駐車場:あり
小樽なると屋 公式サイト
※営業時間・定休日等が記載と異なる場合がございます。ご来店時は、事前に店舗へご確認をお願いします。

【関連記事】
毎日の献立に悩むママへ!知っておきたいお取り寄せ絶品ザンギ

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【参考】一般社団法人国際ザンギ協会 / 農林水産省
【画像】PIXTA(ピクスタ)

※掲載の内容は取材時点(2021年12月22日)の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、最新の情報は各店舗にお問い合わせください。

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Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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