
毎日深夜11時ころから米を炊き、早朝5時ころまでかけてつくったおにぎりは、各取扱店の開店と同時に店頭に並ぶよう、間髪入れずに栄一さんと千英子さんが手分けして配達する。
取扱店は10年前や20年前に比べて確実に減少傾向にあるが、函館市役所の地下食堂やいさりび鉄道 五稜郭駅店(直営売店)、渡島合同庁舎(渡島支庁)売店のほか、市内10箇所以上の病院内売店に毎朝出荷している。

「わたし達が商売を続けていられるのは、売ってくれる店の人たちがいるから。私たちはおにぎりをつくって、あとは取引先のみなさんに託すだけで、自分たちで直接売ってるわけじゃない。あの方達がいるから成り立ってる。それは昔も今も変わらないんです」。
一昨年、思いがけないことがあった。
まかりがおにぎりを主軸とした商売にシフトしてから50年が経ち、初めてのファンレターが届いたという。
「しかも1年に2通もいただいたんですよ(笑)。一人は函館市内に住んでるおそらく女性の方で、どうしても思いを伝えたいと書いてくれてました。もう一人は東京の方で『子どものころに食べた懐かしい味で感動した』と。嬉しかったですね。いまは一歩外に出たら何だって買える時代ですけど、わたし達のおにぎりをこうやって好きでいてくれる方々がいるのは励みになります。家族3人のうち誰か一人でも倒れたら大変なことになりますけど(笑)、これからも長く続けていけるように頑張りたいです」。
【有限会社まかり】
北海道函館市八幡町12-2
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Peeps hakodate vol,146 「特集 函館百名店~いいものだけを。~」より
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