
「最初はオーソドックスな信楽焼風のものをつくってました。土もいろいろ使ったり、釉薬(ゆうやく)も使っていたんですが、出来上がったものがあまりに弱すぎて。独立したわけですから、当然売れるものをつくらなきゃならない。でも、とてもじゃないけどそこまでのレベルじゃなかったですね」
試行錯誤の末、彼が辿り着いたのは「ノー・グレイズ」という製法。
岐阜県でとれる磁土を使用し、釉薬を使わずに焼き締めた磁器は「無釉白磁(むゆうはくじ)」と呼び、白磁の世界ではきわめて珍しい。


「この素材は、お酒で例えるなら決して大吟醸ではなく、不純物や雑味が入っているようなもの。細かな黒点は磁土に含まれる鉄粉で、本来ならマイナスにとられるかもしれませんが、この土の焼き上がりの白がやわらかくて好きなんです。とにかくその白と質感を求めていくうちに、次第に釉薬を使う理由がなくなったんです」
きわめてシンプルで、とめどなくミニマル。それでいて有機的であたたかい。竹田さんの作品世界は、写真では決して伝わらない。ぜひ、じかに手にとって触れてほしい。


【竹田武司】
Instagram @takeshi___.takeda
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