2021.11.07
暮らすただでさえ会えない寂しさが募る、遠距離恋愛。コロナ禍で移動がしづらくなり、切実なつらさを感じている人も少なくないのではないでしょうか?
いつになったら会えるのかわからない不安を、どう乗り越えたらいいのか…。遠距離恋愛を乗り越え、めでたく結婚した2人の先輩に聞きました!
まず答えてくれたのは、カマトさん(仮名)・20代男性。全国転勤の公安系の仕事をしています。
お相手の女性・ヒツジさん(仮名)とは、道内の職場で出会ったそう。しかし、付き合い始めて8か月後に、カマトさんは異動することに。しかも、赴任地は直線距離で2500キロを超える、沖縄の離島!
さらに、コロナ禍が始まったばかりで、ワクチンはもちろん、PCR検査も普及していなかったため、まとまった休みがあっても会いに行けませんでした。お互いの誕生日も、オンラインでしか祝えなかったんだとか。
それでも1年の遠距離恋愛を乗り越えて、去年12月に結婚。会えない時間を、どう乗り越えたのでしょうか?
「直接会えないのは、やはり寂しかった」と話すカマトさん。けんかも人並みにしたとそうですが、「しっかり話し合う」ことと、「早めの謝罪」が仲直りのコツとのこと。そして、遠距離恋愛になる前から、結婚の約束をしていたことが大きかったといいます。
工夫していたのは、ほぼ毎日、テレビ電話で顔を見るようにしていたこと。逆に遠距離であることを活かして、お互いの住んでいる場所の特産品やお菓子を送りあって、楽しみも作っていたといいます。
そうして「会えない時間」を乗り越えて、ついに直接会えたときは、「普段以上に嬉しく、お互いの存在の大きさを実感することができた」とのこと。でも…「遠距離しなくて済むなら、しない方がいい」と苦笑い。
どうしたら一緒にいられるか…話し合いの末、ヒツジさんは結婚を機に退職し、カマトさんが働く離島まで飛んできてくれました。カマトさんは、「もちろん世帯収入は激減したけれども、幸福度は測り知れないものになった!しかも、誰もが憧れる人気の離島での生活も経験できた!」と、今は前向きに捉えています。
「簡単に直接会うことができない遠距離恋愛で、お互いの気持ちが離れないのであれば、本当の愛を感じられると思います。逆に、独身時代にしかできないこともあると思うので、自分自身のために時間やお金を使うのも有効ではないでしょうか。
コロナ禍により思い通りにいかない日々が続いていますが、時間は待ってくれません。今できることをやって、お2人で乗り越え、幸せが訪れることを、心より願っております!」
2人目は、ヤマさん(仮名)・20代女性。道内在住の助産師です。
お相手の男性・イチさん(仮名)は、大学の同級生で、1年生の夏から付き合い始めました。しかし、学部が違ったため3年生からキャンパスが離れ、札幌と函館での遠距離恋愛が始まります。道内と言えど、車で片道4時間は、学生にはつらい距離。
友達と遊んだりして気を紛らわせて過ごし、やっと卒業したと思ったら、イチさんが就いた仕事は「航海士」。基本の職場が「海」でした。
一度海に出ると3,4か月、長くて半年帰ってこない(!)といいます。航海中は海外にも行くので時差もでき、電波すら通じないことも。メッセージの返信は夜中、電話は長くはできない…そんな環境を乗り越え、ことし5月に結婚しました。
7年半付き合って、うち遠距離恋愛が6年。ヤマさんが見出した「会えない時間」の乗り越え方とは?
遠距離恋愛が始まった大学3年生。イチさんは早くも、「結婚を前提に」と話していたそう。月に1回は会うと決め、最初はとても寂しかったといいますが、半年ほどでペースがつかめてきました。コツは、「次に会うときは温泉でも行こうか」など、楽しみな予定を立てておくこと。楽しみを共有することで、「それまでがんばろう」と思えるそうです。
イチさんの就職後は、さらに「会えない時間」が増えましたが、けんかやすれ違いはほとんどなかったといいます。初めて船に乗る前に、連絡が取りづらくなるのを見越したイチさんは、「安心させたい」と正式なプロポーズを決行。入籍は、実績を積んで資格がとれてからと決めましたが、ヤマさんは、「覚悟をしてくれているんだと安心できてよかった。がんばろうと思えた」と話します。
海に出た後も、イチさんはマメに連絡をしてくれ、安心感や信頼関係を築けたといいます。
ヤマさんは、助産師の資格を取るために大学院に進学しましたが、実習がハードで、眠れず、毎日ヘトヘトでした。イチさんはそんなヤマさんを気遣って、毎日のように「心配なこととか、いやなこととかなかった?」と連絡をくれたといいます。
「なんとかなるよ」などと流すことはなく、ヤマさんの気持ちをとことん聞いてくれたイチさん。ヤマさんは気持ちが楽になり、逆にイチさんにも気遣う言葉をかけるようになりました。
また、付き合い方についても、嫌だと思ったことはストレートに嫌と言っていたそう。「なあなあにしていると、どちらかが爆発してしまうと思う。価値観をすり合わせて信頼関係を築けていたから、結婚前に同棲したときも困らなかった」
ことし2月、海から陸に帰ってきたイチさん。3月から一緒に住み、5月に結婚。交際開始から7年半が経過していましたが、倦怠期は一度もありませんでした。「一緒にいるのが当たり前ではないからこそ、存在のありがたさを感じる」からだといいます。
イチさんは結婚3か月後、再び海へ…。今も「遠距離結婚」を続けています。
「会えない時間」も、お互いのために使います。
「船では食べられないものもあると思うから、夫が帰ってくるまでに料理のレパートリーを増やしたい。ひとりでボーっとする時間もとれるし、じっくり仕事の勉強もできる」
現在は地方で助産師としての経験を積んでいるヤマさん。どっちにしろ夫は海にいるので、勤務地も自由に考えて、キャリアプランを組み立てられるのです。
「大事なのは、マメに連絡をとること!相手が陸にいればテレビ電話もできるし、ただ生存確認のメッセージでもいいけれど、こまめに連絡をとるのがいいと思います。
あとは、『次何しよう』とか、『こういうことできたらいいね』というプランを考えておくと、ダイエットしようとか、きれいになろうというモチベーションにもなる。楽しみを共有しておくと、あっという間に時間も過ぎていくのではないでしょうか」
…ヒントは見つけられたでしょうか?ぜひ、お2人にとっての「会えない時間の乗り越え方」を模索してみてください。
遠距離恋愛に悩むみなさま、そしてカマトさん&ヒツジさん、ヤマさん&イチさん、お幸せに!
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