JRニセコ駅の駅前広場ともいえる場所にある「綺羅の湯」。駅から歩いて1分もかからないという好立地の日帰り温泉施設。そして駐車場も広くて停めやすい。
コンクリート打ちっぱなしのここも設備全体が新しくて清潔感があって安心して入りやすい。まるで道の駅のような広いロビーには焼き立てパンとケーキのお店「マイトリエ」や軽食コーナー、売店も充実していて、ドリンクやアイス類、入浴グッズの他にも、地域のお土産や農産物、カップ麺なども充実。無料休憩室も広くて地元の住民はもちろん、スキー・スノボーなどの外国人観光客、ホテルなどの季節労働者、ニセコに魅せられた移住者など多種多様の方々が入浴されている。
マッサージ機やコインランドリーもあるので、車中泊の方にも便利である。駅近なのでニセコ駅内のカレーで有名な喫茶店「茶房 ヌプリ」や駅すぐ横のスープカレー店「Jamii」も利用できる。時間があったら、ニセコ鉄道遺産群の蒸気機関車やターンテーブル(転車台)を見に行くのも良い。
とにかく色んな国籍、年代、職業の人が集うのが「綺羅の湯」。この日も取材中に数年前からニセコのレストランで働いてるという元ミュージシャンの関西出身のイケメン男子とずっと綺羅乃湯の魅力と音楽について話し込んでしまった。こういうひょんな出会いが誰もが集う公共の温泉施設の魅力ということで間違いないのだ。
御影石の大浴場がある洋風大浴場と岩の露天風呂がある和風大浴場があって、日替わりで男女が入れ替わる。泉質は低張性弱アルカリ性温泉で、すっきりとしたやわらかいお湯は、長くつかっても湯あたりしにくく、山登りやウィンタースポーツで疲れた足腰の筋肉痛や関節痛の癒しに最適である。洋風風呂にあるジャグジーは源泉かけ流しで人気が高く、35〜37°cの設定なのでゆっくり長く入っていられる。いつもこの円形の浴槽にはわらわらと人が集まってくる感じだ。
また洗い場のシャワーヘッドは柔らかい霧状にできる「ミラブル」や「Refa」という高級品がデフォルトで設置されている。ここのサウナは露天風呂を挟んで別棟に設置されていてやや狭いがサウナ好きの中でも評価が高い。(※現在は洋風露天風呂と別棟のサウナは改修工事中で使えないが12月中旬の再開を予定)室内の同意が得られればサウナ石に水をかけてぐっと室内温度を上げる「セルフロウリュウ」も可能だ。
ニセコ駅前温泉 綺羅乃湯(きらのゆ)
住所:北海道虻田郡ニセコ町中央通33
電話:0136−44−1100
入浴料:大人600円、子供(小中学生)250円、幼児無料
営業時間:10:00〜21:30(最終受付21:00)
休館日:第2、第4水曜日(※祝日の場合は翌日、8月〜10月定休日無し)
こんな施設もあり!:サウナ、ジャグジー、ミラブル、Refaシャワーヘッド
公式サイト
北海道に数ある道の駅の中でもこんなに活気のあるところは珍しい。そのくらいいつも人で車で溢れている。テイクアウトの食べ物ショップが連なる棟や農産物(季節の野菜)直売所、ニセコ産生乳を使ったチーズ、バター、ヨーグルトなどの乳製品やベーコンやソーセージといった肉の加工品、お菓子やスイーツ類、地域の地酒、羊蹄山の湧水を使って作ったお豆腐などが揃っている。また、Tシャツや工芸品、ステッカーなどの地元ゆかりのグッズ販売や旅や観光の情報を得るためのインフォメーションもある。もちろん広い駐車場と24時間使えるきれいなトイレがあるのは言わずもがな。この駐車場から見える羊蹄山もいいんだよねぁ〜。
ニセコ温泉部でプロデュースしたトートバッグやTシャツも販売中で、タオルやステッカーなどのグッズコーナーもありました。
道の駅ニセコビュープラザ
北海道虻田郡ニセコ町字元町77−10
電話:0136-43-2051
営業時間 9:00〜18:00
「ニセコ湯めぐり名人」ニセコエリアを中心に後志(しりべし)管内の36ヶ所もの温泉をめぐるスタンプラリー。スタンプを8個集めるごとに、名人の段位の認定とともに特別な称号が与えられます。十一巡し、88個のスタンプを集めると、ニセコエリアの最高峰「羊蹄山」(十一段名人)の称号が与えられ、「湯めぐり名人」に認定されます。期限は設けていませんので、ゆっくりじっくりのんびりと、自分のペースでめぐれます。初段名人の「昆布岳」、五段は「尻別岳」、十段は「ニセコアンヌプリ」など地域の山にちなんだ命名がワクワク。参加費(200円)、各段位ごとに認定料(1,000円〜2,500円)がかかるので、詳細は(http://niseko-onsenbu.com)にアクセス!
今回の後志湯めぐりで、最後の立ち寄り先に予定していたものの、残念ながら時間切れで訪問できなかった「鶴亀温泉」も、温泉ソムリエ向田さんおすすめの温泉です。
ここの温泉は、鉄分が豊富な塩泉で赤茶に濁っている名湯です。肌に優しく体を包み込むような優しい感じで、長湯していたくなる快適な温泉です。泉質はナトリウム塩化物温泉、茶褐色でガッチリしょっぱい濃厚温泉です。露天風呂からは海がすぐ目の前の素晴らしい景色ですので、ぜひご利用ください。
鶴亀温泉
住所:北海道余市郡余市町栄町22−1
電話:0135-22-1126
入浴料:大人850円、子供(3歳から小学生)400円、2歳以下無料
営業時間:11:30~21:00(最終受付20:30)
休館日:年中無休
大浴場(ジェット噴射口付)、中浴場(高温)、露天風呂(高温・中温)ジャグジー、広々サウナ(TV放映中)、水風呂、展望台を完備
公式サイト
実に幸せなことに北海道はどこを掘っても温泉が出ると言われるくらいの温泉天国だ。私も長らく仕事の出張、会の遠征、個人的な旅をしながら様々な北海道の温泉を楽しんできた。それでもまだ行ったことのない温泉は山ほどある。地元後志の温泉でさえがまだまだコンプリートには程遠い。今回温泉ソムリエアンバサダーの向田薫さんと後志の名湯を巡らせていただいて、自分がいかに素晴らしい地域に生きているのかを再認識させていただいた。幸運にも自分がこんな温泉天国にいるのなら、今後ひとつひとつのお宝温泉をじっくりと楽しんでいかなくては人生の損失であるとも思った。ま、それでも一生で北海道全ての温泉を制覇するのなどは無理なのだけど。
そして観光で小樽や後志地方を訪れたお客様にもぜひ今回味わった至高の温泉体験を味わっていただきたいなって思う。美味しいもの最高!楽しいこと最高!美しい景色最高! そしてそこに+温泉が加わればこの上ない喜びが加わるはずだ。今回紹介できなかったけど、後志にはニセコ「五色温泉」「雪秩父」やルスツの「留寿都温泉」、赤井川キロロの「カルデラ温泉」、積丹「岬の湯」、泊の盃(さかずき)温泉「潮香荘」、岩内温泉の「おかえりなさい」など魅力的な温泉がいっぱいある。欲張ることはないけれど。50代後半の私もこれからひとつひとつ人生の節目を「いい温泉」「いい湯」と出会いながら、刻々と過ぎ去っていく時間を大事にしっかり紡いでいきたいものだ。
内容は掲載時点(2023年12月15日)の情報に基づきます。
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