2024.10.26
みがく札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。
「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ 名妓連」には12名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。
連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いい たします!
札幌も、だんだん寒くなってきましたね。皆さん、ストーブはもうつけましたか?
私たちの仕事着である「着物」ですが、中に何枚も着こんでるので、意外とあったかいんですよね。
自宅から仕事場まで、徒歩で通勤することも多いのですが、到着する頃にはすでに汗だく… なんてこともしばしば。
私は、特に暑がりなもので、今年の夏はハンディファンが手放せませんでした。(もちろん、お客様から見えているところではちゃんとお扇子であおいでましたよ(笑))
さて、近況報告としましては、 もっぱら、11月9日(土)に開催の「札幌をどり」の準備に明け暮れています!
「札幌をどり」とは、札幌芸者衆による踊りの会です。普段は少々閉ざされた世界である“花柳界“ですが、私たちの日頃のお稽古の成果を、幅広いお客様にご覧いただく機会を…ということで設けられたものです。
京都に「都をどり」、新橋に「東をどり」があるように、最北の花街である私たち「さっぽろ名妓連」の存在を広く知っていただきたい…という思いのもと、去年初めて開催させていただきました。
私たちにとりましても、年に一度の大きなお舞台です。
踊りの会って、だいたい自分たちで主催しておりますので、事務作業なんかもぜーんぶ自分達でこなさないといけないんですよね。
その昔、現在の「さっぽろ名妓連」が「札幌見番(さっぽろけんばん)」と呼ばれていた時代 は、事務員さんもいらっしゃったとか…。
現在はいないので、広報や会計、チケット発送作業だったりを、みんなで分担して進めていかなければならないのです。これらを普段のお稽古や、お座敷の合間にしなければならないものですから、
まぁーーーー大変。
去年の「札幌をどり」の前は、栄養ドリンクがわたしの相棒でした。(笑)
色気のないお話で大変申し訳ありませんが、これが現実ですね...。
とほほ。