2024.09.01
暮らすクマは積極的に人を襲う動物ではありませんが、お互いに笹やぶに姿が隠れてしまっていて気づかないうちに出会ってしまい、びっくりした場合などは、身を守るために攻撃してくることがあります。
そうなると、命にもかかわります。
なので、まずは「出会わない」ことが一番です。
ばったり出会わないように、「人がいるよ、来ないでね」とアピールするのが大切です。
クマ鈴をつけたり、声を出したり、ラジオを流したり、クマと近づく前に音で人の存在を知らせておきます。
ただ、鈴や笛を持っていても、クマと会ってけがをした人もいます。
ちゃんと音が鳴るか?ラジオの電池は切れていないか?
山菜採りなどに夢中になって、声や音を出すのを忘れていないか?
車に忘れたり、カバンの中にしまい込んだりしていないか?
「音が鳴るものを持つ」だけでなく、「音を出す」をルールとして覚えておきましょう。
ひとりよりも、複数人で行動するほうが、クマとお互いの存在に気づきやすくなり、ばったり出会って事故にあうリスクを下げられます。
もし出会って事故になってしまった際も、助けを呼ぶなどして、命まで失うリスクは下げることができます。
自分だけは大丈夫…と思わずに、「いつクマに会ってもおかしくないという意識」を持つことも大切です。
クマの痕跡に敏感で、新しいものを見つけたらすぐに引き返すなど、クマに出会わないために「緊張感」を持っておきましょう。
ヒグマが生息するほどの雄大な自然が、『大雪山国立公園』の魅力。マナーを守って登山を楽しんできた多くの人たちによって、クマと人の距離が保たれ、事故を防いできました。
その価値を、たった一人の不注意が、崩してしまうかもしれません。
北海道の自然を安全に楽しみ、この先も価値を守っていくためのマナーを、今一度見直しましょう。
連載「クマさん、ここまでよ」
暮らしを守る知恵のほか、かわいいクマグッズなど番外編も。連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
文:HBC報道部 山﨑裕侍
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は取材時(2024年8月)の情報に基づきます。