美由紀さん:「馬も従業員も放っていけない、いなくなるのが悲しいし、絶対にできる!やろう!そういう根性を(宝塚時代に)身につけた」
その時の牧場の借金がおよそ3億円。
息子の崇文さんも就職の内定を断り、牧場の手伝いへ。
こうして「ヴェルサイユファーム」が開業しました。
素人同然のスタートでしたが、馬と接するうちに命の大切さを実感します。
一方、息子の崇文さんは牧場を手伝ううちに、繁殖などの役割を終えた馬など、命の最期まで責任を持ちたいと思い始めます。
崇文さん:「引退馬のローズキングダムが来たのがきっかけです。」
ローズキングダムは世界の一流馬を招待する国際レース「ジャパンカップ」の優勝馬。
しかし、ケガで種牡馬を引退。
牧場に来たときは立つこともできない状態でした。
馬の手術代数十万円、月のエサ代は1頭およそ10万円。
お金を生み出さない引退馬は、牧場にとって大きな負担です。
競走馬を引退して、繁殖や乗馬になれない馬はどうなるのでしょう。
崇文さん:「(馬を食用にする)肥育場に行ってしまうのが基本です。今の日本は。」
崇文さん:「引退してしまうと自分でお金を稼ぐことができないので、どうにかしてお金を生み出すようなものを人が作ってあげれば、第2第3の”馬生”を過ごすことができるのでこういう牧場を始めた」
■「いのちがないているよ」5歳が初めて向き合った“死”…「こわい」と棺を見られなかったこうちゃんが、曽祖母にお手紙を書いた日