2024.05.13

暮らす

クマが住宅から30メートルの距離に…クマの出没を防ぐ!対策の効果とこれからを考える

④2023年7月21日:東区・石狩川

・参加者:福移学園、札幌市
・場所:学園の近くの石狩川河川敷

札幌の義務教育学校福移学園は、学園近くの石狩川河川敷で草刈りをしました。

福移学園の前身にあたる福移中学校では、2021年から2年間は、北区篠路町の伏籠川沿いの茂みで草刈りをしています。

去年の草刈り実施地点

2021年6月、札幌市東区の住宅地にクマが現れ、4人がけがをした事故。
最初の通報は、午前2時すぎ、「黒っぽい動物がいる」というものでしたが、その場所が、この北区篠路町でした。

人身事故の20日ほど前に、茨戸川緑地で1件、クマの目撃があったことから、札幌市は、クマは石狩川~茨戸川~伏籠川と、川をつたって東区の住宅地へと迷い込んだと見ています。そのため、この場所で草刈りをしていました。

2023年は、札幌市が6月に、予算をかけて業者に発注し、丘珠周辺の川や水路沿いでおよそ5キロにわたって草刈りを行いました。

⑤2023年7月22日:札幌・南区真駒内幸町

・参加者:困ったくま(札幌藻岩高校発のクマ対策グループ)、ほか札幌藻岩高校の生徒や教員、札幌市など
・場所:真駒内川沿いの茂み

地下鉄南北線・真駒内駅からもほど近い場所で、近くには住宅地が広がっています。
川に沿って、南のほうからずっとつながってきた茂みは、真駒内公園へと続いています。

駅や学校、スーパーマーケットなども近く、川沿いでランニングや犬の散歩をする人も多いため、クマとばったり出会って事故にあうリスクを減らすためには、重要な地点です。

主催した「困ったくま」は、高校で「ヒグマとの共生」をテーマにした授業を受けたことをきっかけに、主体的にクマ対策に取り組んできたグループです。
2023年3月に高校を卒業しましたが、クマ対策へのかかわりを続けています。

おととしもこの場所で草刈りを主催しましたが、去年は藻岩高校の在校生を中心に、前年の倍近い約40人が参加しました。

⑥2023年8月6日:札幌・南区石山

・参加者:石山地区まちづくり協議会まちおこし部会、浦幌ヒグマ調査会(酪農学園大学の学生らが所属)、札幌市など
・場所:石山1条3丁目(豊平川沿い、石山大橋あたりの茂み)

草刈りの市民運動の先駆けと言える地域です。
2014年から毎年8月に草刈りをしていて、2023年で10年目の開催でした。

石山地区でクマの出没があったことを受けて、クマの生態にくわしい酪農学園大学の佐藤喜和教授や、札幌市が協力して始めた取り組みですが、地域住民が主体的に、楽しんで企画しているのが特徴です。

ビンゴ大会は誰かが当たるとみんなで拍手するあたたかい雰囲気

酪農学園大学の学生によるクマの生態のレクチャーや、ビンゴ大会まであり、地域で毎年恒例の行事となっています。

⑦2023年8月11日:札幌・南区藤野

・参加者:地域の町内会、猟友会、NPO、札幌市など
・場所:野々沢川沿い

2019年夏に連日クマが出没した南区藤野/簾舞地区。
そのクマが駆除された、2週間ほど後、札幌市は、ここ野々沢川で札幌藻岩高校と協力して草刈りをしました。

翌年2020年には市民ボランティアが、2021年にはみなみの杜高等支援学校が、2022年は町内会やボランティアなどが実施しました。
いろいろな人が関わりながら、対策を継続しています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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