2024.05.04
育む「フレンド森のがっこう」に通う子どもたちは、もともと通っていた小学校に在籍したまま。現在は欠席扱いとなっています。
地域との連携、教育委員会や学校との連携はできているとはいえない状態。
できる限り、勉強面でサポートができるよう働きかけるのは、保護者に任されているのが現状です。
それだけに頭を悩ませています。
週に一度程度、在籍している学校からお便りや宿題を持ち帰ると、野田楓ちゃんのお母さん、知絵さんは「やってみない?」と声をかけて促してみるといいます。
ただここでは、教科書を使った授業はせず、自然を活用しながら自分たちのやりたい活動を行うことで、主体性などを身につけることを重視しています。
午前中、野山を駆け巡ると、「午後は進級を祝うパーティーがしたい」と楓ちゃんが提案しました。
買い出しはどうするか、何を食べたいか。
楓ちゃんは以前は、自分の意見を述べることが苦手だったといいますが、ここに通ってからは積極的に意見をだせるようになりました。
「小学校は楽しかったけど、ずっと座ってるのが嫌だった。森のがっこうは、森に行ったり、馬の世話も一緒にするから楽しい」といいます。
母の知絵さんは「すごく元気になって、何でも堂々とチャレンジできるようになった」と目を細めます。
無理やり小学校に行かせても、全然いいことはない。
心が元気で、1日1日が楽しくて充実しているのはすごく良いこと。
「勉強」についての不安と、のびのびできて笑顔あふれる今の環境。ジレンマを抱えながらも、「今の環境を一番にしたい」と話します。
勉強は、決して無理強いしないながらも、サポートしていこうと考えています。
子どもたちは、一日の終わりにその日を振り返り、「明日も楽しみ」と口にしながら、学校をあとにします。
■この春は特別なお別れ…あこがれの「年長さん」になる直前こうちゃんに訪れた変化にハッとした日【室谷香菜子のいっくじ日記#2】