2024.04.07
深める「新しさ」についての理解が深まったところで、ふと別の疑問が現れます。
逆に、守るべき伝統とは、どんなものなのでしょうか?
小田島水産食品には、函館市内からも、北海道外からも、色々なお客さんが来るといいます。
取材に訪れた日には沖縄からのお客さんもいました!
このお客さんたちの存在が、小田島水産食品のチャレンジだけでなく、伝統を守ることの鍵にもなっています。
例えば、小田島水産食品の数あるイカ塩辛製品の中でも最もオーソドックスなもので、長年愛されている「木樽仕込」の塩辛。
3代目の隆さんにとっては「木樽仕込」は当たり前、なんなら時代遅れだと思っていたことの1つだったそうです。
でもある時、バイヤーさんから「小田島水産食品の塩辛は美味しいから、もっとネーミングを工夫した方がいいよ」という助言が。
そこで「木樽仕込」が、ブランドとしてのパワーを持っていることを知ったのだといいます。
また、あるとき、バルの一部を改装しようとした際に、お客さんから今の雰囲気が好きだから壊さないで!という声がたくさん来たことがあったそう。
この格子窓も、雰囲気を守るため、改装も木で作ったのだといいます。
これだけお客さんの声を拾えるのはどうしてなのか。
それは、小田島さんらが、お客さんと気さくに会話する様子を見ていると納得できます。